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家入「A、マカロン買ってきたぞ。食べるか?」

『あー…ううん、いらない。みんなで食べて?』

家入「…わかった」





美佳が死んでから1週間。私は未だ立ち直れずにいた。美佳が起こしたと言われる事件を隅々まで調べてみたところ、美佳は一切人に危害を加えていないことが判明した。





『ねえ美佳。昨日ね、1級案件の任務したんだよ。私まだ2級なのにね。っていうか、さっさと1級にあげてくれてもいいよね〜』




そして毎日美佳のお墓に行き、最近あったことを話した。第三者から見たら完全に頭がおかしいやつだろう。でもいいんだ。美佳がいないって分かってるから。





「加味ちゃん、任務だよ」

『はーい。美佳、行って来るね』




お墓の前で両手を合わせて補助監督さんのところに向かった。




『今日はなに?』

「呪術師になったばかりの子のサポートだよ。基本は見てるだけでいいけどピンチの時は助けてあげてね」

『了解』




中学時代、美佳とお揃いで買ったネックレスを付けた。首元にヒンヤリとした感覚がするのが未だに慣れない。普段アクセサリーとか付けないからかな…




『……ねえ、川谷さん』

「ん?どうした?」

『美佳を殺したあいつは…高城美里はどうなったの?』

「あれね、五条くんが捕まえたみたい」

『……そっか』





なんて返したらいいか分からず、冷たく返事をした。無言になるのも気まづいので今回の任務内容に目を通していた。














「初めまして!猪野琢真と言います!!」

『わお…元気だね…』





猪野琢真くんは開口一番に自己紹介をし、深々と頭を下げてきた。私先輩だけど先輩らしい扱いされたことないからちょっと嬉しいかも。




『琢真くん…でいいんだよね?』

猪野「はい!よろしくお願いします!」

『うん、よろしく。私は加味A。実力はそこそこあるから何かあったら遠慮せずに頼ってね』




琢真くんの元気さは誰にも負けてないと思う。…まあ以前の私に比べたら劣るけど。私って何かこう…暗くなったなぁ。みんなにも迷惑ばっかりかけてるし話さなくなった。健人と雄は懲りずに話しかけてくるけど。




『高専にはいい先輩ばっかだから早く入学しなよ〜?』

猪野「加味さん以外にもいい先輩が!?楽しみです!」

『そりゃ良かった笑』




いい先輩、かぁ…






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作者名:空白 | 作成日時:2021年6月9日 23時

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