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story36 ページ37
あれから数分。
結局何も言えないでいると、
「ねぇねぇ、どーしたの？
あ、今日別れ話を切り出されそう、とか？」
何て言って男たちはずんずん顔を近付けてくる。
(来ないで…！！)
自然と体が後ろに下がる。
『や、その…』
目線をそらして、言葉を探す。
「てかさ、こんな可愛い子待たせるやつとかなくね？」
「確かに〜」
私が黙ってれば、
また、勝手なことを言って。
何も言わないからって、自分たちの都合の良いように解釈して。
何も知らないくせに、と腹が立った。
「じゃあ、そんなやつはいいから行こうよ」
なにが「じゃあ」だ。
そんなやつ、だって？ふざけないでよ。
あんたらなんかの何倍も、秋紀は…
グイッッ
急に腕を引かれてよろつく。
『やだ、やめて…！」
必死に抵抗するも、男の力にはやはり敵わない。
男たちは私を連れて歩き出す。
(どうなっちゃうの…？)
＿涙がすっと、頬を伝った。
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作者名：凛夏 | 作成日時：2019年8月11日 15時
