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ふわっと開け放たれた窓からの風で揺れるカーテン


翔太先輩との出会いで来ることになった保健室

初めて入ったそこは、なんだか別世界みたい



先生は、丸一日出張らしくドアにいた前の小さなくまがごめんなさいのボードを首から提げていた

私が来た時にはもう鍵が空いていた


翔太先輩は、どうやって入ったのかな…

そういうツテがあったりして

世渡り上手って感じだったし



そんなこんなで、足を踏み入れた保健室で、たったひとつ閉められたカーテン前でオドオドすること十数分

この向こうにたっちゃんがいる…

そう考えると、なぜがドキドキしてしまう


大丈夫、様子見るだけだもん



意を決してシャッと静かに布を引くと


確かにきみがいた




…ほんとに、いた

ちょっとだけ、ほんとにちょっと

翔太先輩のことを疑っていた


会って早々に人のことを面白いなんていうから

からかわれたとばかり思っていた


ごめんなさい、翔太先輩

次からはちゃんと信じます




…たっちゃん、寝てる

ちょっと青ざめてて、顔色も悪い


昨日から…悪かったのかな

ちゃんと、謝らなきゃ



ごめんね

たっちゃ…


「わあっ!?」


…っえ、なに

ふかふか…ベッド、!?




『なぁに、寝込みでも襲いに来た?』



なっ、は…えっ、


「起きてたの!?」

『だぁれも寝てるなんて言ってないでしょうが』

「だって!翔太先輩が!」

『…翔太先輩?』



狸寝入りをしていたたっちゃんにまたしても嵌められて、倒れてしまったベッドの上のたっちゃんの上


たっちゃんの手が背中の後ろでぎゅっと縛られたせいで、身を捩っても抜け出せない


今までで、一番近い


きみとの距離



「…ねっ、離してよ」

『やぁだ』



『心配そうに見てくる乃愛、かあいかった』



なに、…なんなのこれ


『乃愛、ドキドキしてる?』


囁かないでよ

擽ったい



私、謝りに来ただけだから



『ほんと昔から、俺のことだぁいすきだね』




流されないって…





「やだ…!」


思っていたよりずっと厚い胸板を押し退けた時、はだけていたシャツから見えたそれ



私だって…それぐらいは分かる


真っ赤に咲いた赤い花



キスマーク…でしょ






「…もう、こういうのやめて。たっちゃん」




昨日身に染みて分かったじゃん

私じゃなくても、たっちゃんにはたくさんの


…オトモダチがいる

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admw(プロフ) - すみません。一回だけ非公開にしてもらってもいいですか?お願いします!!! (2023年3月6日 19時) (レス) id: f219b66df8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗奈 | 作成日時:2023年3月4日 23時

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