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たっ…ちゃん、
なんでいるの…
今の聞いてたの…
やっぱ意味分かんないよ
『んは、お嬢さん。なぁんか失礼なこと考えてなぁい?』
「きっ…気のせい!」
そうだよ、全部気のせい
でも、だけど
「たっ…」
「辰哉…!」
『…んぁ』
おんな…のこ
「もう、いきなりどっか行かないでよ」
『あー…』
くるりと巻かれた髪の毛に、お似合いのナチュラルメイク
ファンションもオシャレなお姉さん
妹…なんて言葉とは程遠い、綺麗な人
ふぅん…楽しそうじゃん、たっちゃん
『…乃愛ちゃん?』
「え、…あ」
『ふは…あぁ、こいつ?今日会うって言ってた男』
『…!』
『引っ掛けてきたの?やるじゃん、乃愛』
なに、…それ
また馬鹿にしたような顔して
「そうだよ」
「あべくんは、たっちゃ…ふっかと違って真面目で優しいもん。ふっかもデートしてるんでしょ?早く戻りなよ」
『…そういうこと、言っちゃうんだ』
もしかしてたっちゃん…動揺してる?
目、泳いでる…?
『乃愛のくせに生意気』
「っちょ…!いた…っ」
なんだ、ほら。そんなわけないじゃん
たっちゃんが嫉妬とか、ありえない
「痛いよ!…ふっか、!」
『…ちょっとデコピンしただけでしょー?』
「ちょっとじゃない!」
『はいはい、うるさい』
もう…なんなの
『それより、こいつが…優しいねぇ、』
「…こいつとか言わないで、あべくんのこと」
『あーはいはい。あべくんね。あべくんあべくん、覚えましたー』
せっかく出来た友達なんだから
たっちゃんなんかに汚されたくない
『でもさ、下心あるからこいつも乃愛とふたりきりになったんじゃないの?今日初めて会ったんでしょ?ふたり』
「なっ…はぁ!?」
『まぁあるか、男だし』
男って…たっちゃんと一緒にしないでよ
『乃愛ちゃんに好いてほしい…って言うのが下心とするなら、俺にもありますよ』
「…あ、べくん」
あぁ、やっぱりどこまでも真面目くんだ
たっちゃんなんかに構わなくなっていいのに
それなのに、きみは__
『……………………チッ』
……たっちゃん、?今、…舌打ちした?
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admw(プロフ) - すみません。一回だけ非公開にしてもらってもいいですか?お願いします!!! (2023年3月6日 19時) (レス) id: f219b66df8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗奈 | 作成日時:2023年3月4日 23時