あまくて、ずるい、きみのせい (ページ22)

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『って…』

「さっきのあべくんのことだってそうだよ。なんでそんなに偉そうなの？たっ…ふっか中心で世界回ってるわけじゃないんだよ」

『っは、なに？乃愛のくせしてほんとに俺に説教垂れるわけ？だりぃー』

「だから！そういう所を！やめなって言ってるの！！」

なんで分かってくれないの？

たっちゃんは、そんな人じゃなかったよ

みんなのヒーローたっちゃんは、そんなんじゃなかった

『はあーまじめんどくせ』

「…っ、なにそれ」

『なにそれって、そんなの俺の自由じゃん。俺が誰といたって、誰とオトモダチだって、誰とどこで何をしてたって』

『お前には関係ねぇだろ』

『さっきお前も俺に言ったじゃん』

…痛い、痛いよたっちゃん

『お互い様でしょ？仲良しじゃん、俺ら』

「…っ」

『…泣くとかだり。帰るわ』

「たっちゃん！！！！」

『あーどうぞどうぞお幸せに。あべくん、だったっけ？いいじゃん。なに？俺とは違って優しくて、真面目か。お似合いお似合いー。おめでとー』

「っ…ねえ、」

…なんで、そんな風に言うの

どうしてそんなに、私を掻き乱して、傷つけるの？

「待ってよたっちゃん！！！」

一体、何がしたいの？

その曲がった背中は、何に押しつぶされてるの？

何に苦しんでいるの？

泣いてるのは、たっちゃんの方じゃん

でもわかんない、全部全部

だから、教えてよ

知りたい

…たっちゃん