侑愛の家族 ページ11
侑愛side
涼くんに連れられて図書室にやって来て1時間。正直に言って何も進展がない気がする。
侑「6×4は?」
涼「22!」
はぁぁぁ...小2レベルができないとは...鍛えなおしにも程があるでしょ...
そんなかんだいって2時間。
侑「やば...お母さんに怒られちゃう...お姉ちゃん帰ってくるから...」
そう言って図書館を出た。けれど、家に長居するつもりは無い。だって、あの場にいたくないから...
侑「ただいま。お姉ちゃん帰ってる?」
侑愛母「まだよ。遅かったわね。」
侑「図書館で復習してただけ。宏ちゃんち行ってくる。」
そう言って家を飛び出した。正直、あまり家にいたくないから。家族と仲の悪い私は、ここ数年家族と過ごした時間はほぼ無い、と言っても過言ではない。ほとんどは圭ちゃんや宏ちゃんの家で過ごし、次の日の朝に母親がいなくなった隙に荷物を取りに行っている。
侑愛母「あんたなんて産まなければよかった((ボソッ…」
私の去り際に母はいつも言う。だって、私は母の本当の好きな人と出来た子供じゃないから。姉は愛人とできた子供だけど、私は政略結婚でできた娘だ。父に顔が似た私は幼い頃は別居していた父に育てられた。けれど、父が亡くなって以降、母に親権が移ったが、母はまともに育ててくれず、いつも岡本家、薮家にお世話になっていたほどだ。
────私は本当は生きてはいない存在だからだった。
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作者名:Twilight | 作成日時:2017年12月23日 15時