その先も君と【MIU404】 (ページ5)

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2.メロンパンページ5

会社のお昼休み。
今日のお昼は何にしようかと考えながら……財布を片手に会社を出た。

どこかで食べて行こうか、そんなことも考えたけど…近くの定食屋のお昼の混み具合を見たらすぐにやめようと思った。

「ん～…どーしよっかなぁ」

「おねーさんっ」

私…かな？いや、でも私じゃなかったら恥ずかしいし……と、キョロキョロ辺りを見渡す。

すると、移動販売車の前で手を振っている男の店員さんと目があった。

「そうそう、そこのキョロキョロしてるお姉さん！
焼き立てのパンはいかがですか？」

その移動販売車はパンを販売しているようで、焼き立てのパンのいい香りがしてきた。

お昼……パンでも良いかも。
そう思って、移動販売車へと近づいた。

「美味しそうですね」

「ありがとうございます！
今日のお昼に、いかがですか？」

「そうですね…じゃあ、オススメは何ですか？」

「そうっすね～…
オススメはこのメロンパンです！」

「メロンパン…」

香ばしいバターの香り。
なんだかメロンパンには縁があるな～、と思う。
美味しいから、こちらとしてはこの縁を大事にしたいところだけど。

「じゃあそれを1つ…あ、やっぱり2つ」

「ありがとうございます！
合計、360円です」

お会計をして、メロンパンの入った袋を受け取り歩き出す。
またお願いします！と手を振る元気いっぱいで明るい店員さんに、小さく手を振り返した。

「ふふっ、メロンパンだ～……
…メロンメーロン～♪」

今日のお昼はメロンパン。
手に持った袋からは良い香りがしてくる。

私は思わずメロンパンの歌を小さく口ずさみながら、軽い足取りで会社へと戻った。