DESTINY (ページ21)

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Js.

事故の原因は言わずもがな、
樹と大我が嫉妬から車に細工をしたこと。

でも、それだけじゃない。

いや、大きな原因は2人が作り出したんだけれども。

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当時、樹が乗ってたのは流行りの電気自動車で、バッテリーがリチウムイオンバッテリーのものだった。

多分、慎太郎は飛び出してきた男の子を避けようとして、大我に細工されていたハンドルを、動かないのに無理矢理動かしたんだ。

それで、電柱に衝突したときの衝撃で、バッテリーが破損したから爆発したんだと思う。

2人が細工したことが大きな原因ではあるけど、
爆発に関しては"運が悪かった"とも言える。

"これが電気自動車じゃなければ、もしかしたら最悪の事態は免れていたかもしれない"

……なんて、たらればを言っても仕方ないけどね。

封じ込めたはずの記憶に思考を巡らせていると、大我から北斗の目が覚めたとの連絡が入った。

ほくちゃん、思い出したのかな。

もし思い出したのなら、伝えなきゃいけない。

鈍い輝きを放つ銀色のリングと1枚の紙を手にし、俺は北斗のいる病室へと向かった。

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｢待っててね、慎太郎｣