DESTINY (ページ20)

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Js.

俺は北斗が好きだった。

……いや、今でも大好きなんだけれども。

SixTONESは、割と恋愛模様が入り組んでいたと思う。

俺は誰が誰を好きなのか、すぐに分かった。

まあ、みんな分かりやすいしね。

北斗が慎太郎と付き合った時は、それはもう落ち込んだよ？

でも、高地がそばにいてくれたし、俺以外にも苦しんでる人が身近にいたから、そこまで長く引きずりはしなかったと思う。

そんな中、みんなでの旅行が決まった。

俺と慎太郎の卒業祝い。

でも、ここで何かが起きるような……

なんとなくだけど、そんな予感がしていた。

.

.

慎太郎が事故にあったって連絡が来てから、別荘内はというと、それはもう悲惨だった。

戸惑いが隠せずオロオロしている高地、

顔を真っ青にしている樹、

ほんの少しだけ笑みを浮かべる大我、

それから、

呆然とスマホを眺めて動かない北斗。

俺は、北斗を支えるので精一杯だった。

だって、

.

.

俺は、全部知ってた。

この事故の原因も、

北斗が忘れてしまった"あの"出来事も、

ぜんぶ、

全部知ってて、

慎太郎を見殺しにしたんだから。