【短編集】君の傍に[実況者]

46- 夏が来た＿コネシマ ページ46

暑い暑い、
口をつけばそんな言葉ばかり溢れてくる



掌を扇と見立てて仰いでも顔にあたる風は
ほぼほぼ無いのと変わらない



やっと夏休みだ。
世間が夏休みだなんだと騒いでいるその一足遅く、自身もその仲間入りとなった

まるで羽が生えたかの様な気分だ。





コ「お、A、お疲れさん」


『あ、シッマもお疲れ』



後ろから声をかけられ振り向けば、
同級生であるコネシマがそこにいた


金髪の髪があまり目には宜しくなくて思わず目を細めてしまう



コ「テストどやった？」


『まあそれなり、シッマは？』


コ「俺か？俺はいつも通りや！！」




豪快に笑い声をあげる彼は知り合いの中で誰よりも明るく、そして五月蝿い。


五月蝿さで言ったら、
夏の象徴である蝉の声でさえ霞むほどに。







コ「うーん、なあ、どっか行こおや」


『え、今日？』


コ「今日でもええけど、夏休みな」







まるでカレカノの様に、
当然の如く帰路を彼と共に歩く
やっとなんやで？と笑った彼は無邪気な子供のようだった





『あ、コンビニ寄ろ、アイス食べたい』


コ「それええな、寄ろや」





暑いあつい。
雨の多い時期が過ぎたなら
これからは焼けるように暑い夏が来る


いつもより楽しみだと思うのは
太陽のような彼が隣にいるからだろうか。




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ちぃ汰、長いテスト期間、お疲れさまでした！
夏休み、いっぱいゆっくりして
楽しめるだけ楽しんで下さい！！

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