45- 小さなエール＿ショッピ ページ45
ｼｮ「……」
ちらりと、歳上である彼女に目線をやっても
その背中が此方を振り返ることは無い
寂しいな、と思いつつ
先輩が頑張っているのに邪魔をする訳にはいかない
勉強したいから、相手は出来ひんよ？
と不安げな彼女に首を振ったり、嫌だなんて我儘は言えないし言いたくもなかった
別に大丈夫ですよ、と少しだけ強がった自分に多少腹が立つ
その証拠に、彼女は全く此方に見向きもしない
忙しなくペンを持つ手が動きブツブツと念仏のように覚える事を唱えるだけ。
寂しくて、彼女の愛猫と戯れていたがそろそろ限界だった
ｼｮ「、……」
でも、名前を呼ぼうとしても
躊躇って、声が出なくなる。
邪魔はしたくない、
明日一番彼女にとって大変な事は分かってる。
でも……。
彼女の背を見つめながら悶々と頭の中で考えている時、少し息を吐き突然本人が此方を向いた
「…そんな見られたら背中穴空いちゃうよ」
ｼｮ「あ、…すいません…」
困ったように笑う彼女に、俺はやっと視線を逸らした
邪魔をしてしまった。
罪悪感からか顔を見れずにいると
先輩の雰囲気が柔らかくなった気がして俺はまたチラリと目を向けた
「ん、おいで」
ｼｮ「！いいん、ですか？」
嬉しさのまま抱き着かないようにそう確認を取れば、ちょうどショッピ君不足やったんよ。と先輩なりの気遣いに頭が下がる
…やはり適わない。と思いつつそっと彼女を抱き締めた。
「…折角来てくれたのに、ごめんね」
ｼｮ「別に、」
違う。
いつもと同じ様な言葉が出かけて、喉元でそれをグッと止める
今言いたい事、言わなければならない事はそれじゃないんだ
ｼｮ「……A先輩、明日、頑張って下さい」
優しく彼女の前髪を分け、顕になった額にキスを落とす
流石の先輩も不意打ちに驚き頬を赤らめたが
「ありがとう」と言い、直ぐにへにゃりと口を緩めた
相も変わらず届かない、その感じる差に何処か悔しさも感じられるが
目の前の彼女が、頑張らなね！と奮い立っている事にそんな気はとうに消えてしまう
また、先輩の手が空いたら構って下さいね。
そんな意味を込めて
今は譲ってやると言わんばかりに鳴いた猫の相手を再開した
＿＿＿＿＿＿＿
大切な友達へ、
体には気を付けて、明日頑張って下さい…！
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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琴葉(プロフ) - カカオさん» 読んで下さりありがとうございます！書けそうでしたら、次に出す趣味短編集で書かせて頂きたいと思います…！ (2019年8月31日 10時) (
レス) id: fea4b79f15 (このIDを非表示/違反報告)
カカオ - この小説大好きです。 過去の過ちを＿ロボロもし続きとか… (2019年8月25日 10時) (レス) id: ad3091599a (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 雨々さん» ううん、むしろずっと読み続けてくれてホンマにありがとう！！もしも次回作があれば、また宜しくです…！ (2019年8月13日 18時) (レス) id: fea4b79f15 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - お疲れ様！！ここまで素敵なものを書き続けてくれて本当にありがとう (2019年8月13日 17時) (レス) id: 4167835ff9 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - ちぃ汰。さん» ホンマにいつもありがとう！！！ちぃ汰が待ってくれてるなら頑張れる…！マジで専用のでも作ろか…笑 (2019年8月13日 17時) (レス) id: fea4b79f15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴葉
| 作成日時：2018年9月16日 12時
