【短編集】君の傍に[実況者]

34- 言葉じゃ足りない＿ショッピ ページ34

貴方が居たから、俺は今生きている



二つ上の先輩で、大人な余裕もあるのに
どこか無邪気な彼女にいつの間にか惹かれていた



想い慕えばハマるのなんて目に見えていたのに

それでも止まれなくて




恋仲になれたのだって今でも信じられない






「あー、すんません、今日はちょっと用事があるんで」




今では親しくなった先輩の誘いを断り、
花屋へ少し寄り道をしつつも俺は定時に帰路へとついた






今日は、特別な日。


俺にとっても、あの人にとっても特別な今日









トルコキキョウとカスミソウで彩られた花束を手に持って、俺は彼女がいるドアを開けた







ｼｮ「誕生日、おめでとうございます」



こんな花だけじゃ伝えきれない程だけど


少しでも伝えられればいい






今自分が色んなことを両立して頑張れるのは

貴方のおかげだから、貴方がいるからだと。






『生まれてきてくれてありがとう』なんて
恥ずかしくて言葉には出来ないけど




少しでも届けばいい




ｼｮ「これからも、傍居って下さい」




貴方が傍で笑ってくれるなら

貴方が自分を見守ってくれるなら



俺は何だって頑張れるから。




そっと濡れる彼女の瞼にキスを落とした








＿＿＿＿＿＿＿

(貴方が居たから＿)


トルコキキョウ＝感謝など
カスミソウ＝親切、感謝など
＿＿＿＿＿＿＿＿



ちぃ汰誕生日おめでとう！！
ホンマにこんな言葉だけじゃ足りひんけど
ちぃ汰には感謝でいっぱいです
ずっとずっとずーっと、友達でいて下さい
生まれてきてくれて、話しかけてくれて
ありがとう
何も出来ないけど、せめて
言葉じゃ足りない程一杯の感謝を贈ります


貴方のファン、琴葉より

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