39 引換薬_フジ ページ41
もし、
もしもこんな水と、私の命程度であなたの命が救えるなら
私は簡単に、容易に差し出すよ。
***
フ「ゴホッ、ゴホッ…う"」
苦しそうにえずくフジに、いつも通り水の入ったコップを差しだした。
あの液体を入れて。
ありがとう、と笑うフジの笑顔が
何故か最後の瞬間のように感じて。
今までの思い出が酷く、遠い、懐かしい記憶に思えた。
「フジ、愛してる
誰よりもあなたを想ってる」
コップを置いたフジの首に両腕を巻いて
私は耳元で囁いた。
いつもなら絶対、行為の時でもたまにしか言わない言葉を
すんなり出した自分にとてつもないほど驚きつつ。
嗚呼、なんだか眠いなーなんて。
フ「A!?どうしたべや、こっちまでなまら恥ずかしい…」
恥ずかしがるフジが可愛いって思う私は結構な重症なんだろうね。
私はフジに抱き着いたまま横にもたれるように座る。
フジは私が眠い時によくする行動にクスッと微笑み
フ「眠いなら寝てもいいよ?俺も少し眠いし、一緒に寝ようか」
寄り添って、温度を確かめ合って。
さあ、最後の穏やかな時間を。
「おやすみ」
目を開けて、私が消えて、私を忘れていようと。
あなたがこの先も、あいつらと共に笑って日々をすごしてくれるなら。
「さよなら」
悔いなんてない。
鼻を伝った水滴は、フジの手の甲へとに落ちていった。
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味噌煮 - TOP4の耳責めが見たいです_φ( ̄ー ̄ ) (2023年4月22日 16時) (レス) @page27 id: 996d0db71a (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 里音 りのんさん» わかりました!!確かに私のほほんヒラさんしか書いてない・・・続編の方で書くのでそちらを見てくださると嬉しいです! (2017年4月4日 18時) (レス) id: e8c7d38971 (このIDを非表示/違反報告)
里音 りのん(プロフ) - ヒラのSっ気みたいです|ω・`) (2017年4月4日 4時) (レス) id: 8389cd48e8 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - アオ。さん» ありがとうございます!頑張ります、次回作もまたよければコメントとか下さい! (2017年3月22日 0時) (レス) id: e8c7d38971 (このIDを非表示/違反報告)
アオ。 - お疲れ様でした。次回作も楽しみにしています。 (2017年3月21日 6時) (レス) id: 0ce2bd4e90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琴葉 | 作成日時:2016年12月5日 22時