[短編集]色んな愛[実況者][完結]

29　何処＿牛沢(彼氏ではない) 最俺love(*´??`?)?さんﾘｸｴｽﾄ ページ30

それからは、




チューハイやビールを飲みながら他愛もない話をべらべらと二人で話していた。









酒に強い私でも少し酔いが回り始めてきたころ。









うっしーがいつものようにニヤリと笑いながら、突然。




牛「お前さー、キヨのどこがいいの？」









唐突すぎて口に含んでいた焼き鳥をそのままうっしー向けて出しかけたが



なんとか堪え。









どうしたの、と逆に尋ね返した。









牛「いやー、気になったから」









まあ酔ってるんだし、それくらいの突然は普通か。









と自分の中で思い直し、一度手を口元において考えた。









私的にはかっこいいし、煩いけどイケボな方だし、






背高いし、意外に優しいし。









　「うーん･･･全部？」









私が戸惑いも、躊躇もなくそう答えると









うっしーは一度ポカーンと呆けたあと、ベタぼれだな･･･と呟いた。









　「まあねー、だって大好きだもん」









私は愛しみを込めてそう返す。









うっしーはビールを飲んでいるが特に返しはしないので




質問の答えはちゃんと言えたと思われる。








次なにしよっかなー、と思いながらメニューを見ようとすると









ふとスマホに電話がかかってきた。









何だろ、こんな時間に。









もう夜の９時頃、今日は誰とも約束していないので









余計不思議に思いながら画面を見る。









そして逆に切る方を押し掛けるほど焦った。









　「キ、キヨ！どうしたの？」









そう、電話の相手はキヨだったんだ。









今日は何も約束なんてしてなかったはず、だよね？






と心のなかで自問自答をしてしまう。









キ「お前さ、今どっか出掛けてんの？」









いつも通りの声に少しばかり安心感を覚えつつ









うん、と手短に答えると









そっかー･･･と少し残念そうに、そしてそのあと鼻をすする音がきこえた。









　「？キヨ、今外？」








キ「つかお前の家の前」



　「はあ！？？」









店のなかで大きい声を出してしまったが仕方がない。







約束もしてないのに家の前にいるというのだから









そんなの誰だって驚くだろう。









　「ごめん、うっしー･･･」





牛「キヨだろ？奢るから今日は帰ってやれ」








受話器から少し離して声をかけると、うっしーは優しく言ってくれた。

私はそれに甘えて急いで家へと向かう。
とある人の気持ちも知らず。

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