可愛くないなんて(tn) ページ20
(可愛くないの続き)
＿＿＿＿
(tn.side)
パタン。
部屋の扉を閉じれば、思わず頭を抱えた。
彼女が素直になれない性格と分かってるくせに、
こういう時こそ傍にいなければいけないのに、
俺が一番彼女の事を理解してるハズなのに、
あんな言い方をしてしまうなんて。
このままではいけない気がして、いても経っても居られなかった。
ト「…まだ、起きとるかな」
閉じたドアをまたすぐ開けて、彼女がいるであろうリビングに向かう。姿が見えないと思えば、ソファに寝転んでクッションを抱えていた。
眠っているのか、俺が近付いても威嚇してこない。
いつもならこちらを見る時、警戒丸出しなのに。
ト「…ええなぁ？そこ俺の場所やのにな」
彼女の腕の隙間からクッションを思わずつつく。羨ましい。
本当なら俺が彼女を抱き締めてたはずやのに。ふわふわの髪を梳いて、頭を撫でて、少しでも心が軽くなるように言葉を吐いて、寝かしつけてやれたのに。
ごめんな。お前のことわかってんのに、俺がこんなんで。
もう少し器が広かったらあんな機嫌悪くならんと、受け入れてやれたのに。
『…ん、とん、と…？』
ト「っ、起こしたか、ゆっくり寝とき」
するりと頬を撫でれば、その手に彼女の手が重なった。
思ってもみない相手の行動に固まってしまう。
普段自分から触れても来ないし、俺から触れても嫌がるのに。
『ごめ、なさ』
まだ呂律がふわふわとしている。寝惚けているのだろう。
良かった。
ト「…俺も、ごめんな」
夢の中として忘れてくれるなら、安心して言える気がする。
何となくいつも言えなかった言葉。
ごめんっていう3文字を言えたなら、もっと上手く傍に居られるのに。
『きらわ、といて』
ト「！大丈夫やから、目つぶり」
今すぐに零れそうな、潤む彼女の瞳を覆って暗闇にする。
彼女がまたすぐ眠れるように。
余計なことを考えないで済むように。
ト「…嫌うわけないやろ。」
眠る彼女を抱き抱え、寝室に運ぶ。
愛おしいと、好きだと言えたらいいのに。
ごめんな。
何度目かの謝罪も、本人には届かない。
闇夜に消える言葉を、明日の朝こそは。
＿＿＿＿
好きだな〜って思った作品にコメント書いたら
その作者さんに認知してもらえてるの嬉しいよね。
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るゆ - ぺさんだ！！！！(推し様を琴葉様が書いてくれて喜んでるオタクの姿)ほんとにありがとうございます！！とても好きです！！たしかに軍パロ難しそうですね…琴葉様が書く軍パロとても好きなのですが… (2023年1月15日 18時) (
レス) @page28 id: a49bcbae8a (このIDを非表示/違反報告)
逆音つらら@ちゃげっ娘。(プロフ) - 琴葉さん» 更新あったら読んじゃうわようふ()楽しみに待ってます！ (2021年7月13日 22時) (レス) id: 9e136fef77 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 逆音つらら@ちゃげっ娘。さん» 私のはしっかり確認してくれてるなお主ｽｷ。近々してみた新しいの作るかも？？ (2021年7月12日 19時) (レス) id: bc3093acc5 (このIDを非表示/違反報告)
逆音つらら@ちゃげっ娘。(プロフ) - あっめちゃくちゃ好きです異能最高() (2021年7月12日 0時) (レス) id: 9e136fef77 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 琴葉さん» 全然気にしてませんありがとうございます...。そうです、この時期祝われる事すくないので、だからこそ祝ってもらえるだけあたしは幸せですよ...笑 (2020年5月2日 10時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴葉
| 作成日時：2019年9月18日 20時
