トモスアカリ2 (ページ9)

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8話ハガネside ページ9

そのとき後ろからﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝとチャイムがなり、2階から真理衣ちゃんが降りてきた

真理衣「塾行ってくる」

真理衣母「待って真理衣、ママ送るわ」

真理衣「いい。ともりが来てるから。行ってきます」

―――

ハガネ「真理衣ちゃん、！待って」

真理衣「何ですか！私たち急いでるんだけど」

ともり「これじゃストーカーと一緒…」

ハガネ「あのさ昨日学校の帰り、リサちゃんと本屋寄ったよね」

真理衣「…だったら何？」

ハガネ「その時、何かあった？」

真理衣「悪いけど私万引きしろなんて一言も言ってないよ？」

ハガネ「え？」

真理衣「私はただ、ドリルなんとかして？って言っただけ。リサがその後何しようと知ったことじゃないし」

ハガネ「…ねぇ真理衣ちゃん！ねぇちょっと！ねぇ、貴方は自分のこと利口だと思ってるかもしれないけどでも私から言わせたら、ただの卑怯者よ」

真理衣「何それ！」

ハガネ「悪いことは悪い、間違ってることは間違ってる、生徒にちゃんとそれを教えることが私の仕事だもの」

ともり「真理衣、行こう！」

2人はそのまま走って行ってしまった

2人の姿が少し見えずらくなった時、携帯にリサから電話がかかってきた

ハガネ「もしもし？」

リサ『先生！お母さんが！助けて！助けて！』

私は急いでリサの住むマンションへ向かった

ハガネ「リサ！リサ…！」

リサ「先生！お母さんが起きないの！」

その家の中はめちゃくちゃで、瓶に入った薬が零れていたり、ゴミ袋が散乱していたり、机の上には飲みかけや飲みきったお酒の瓶も放置してあった

ハガネ「森野さん？しっかりして！…リサ、クッション！頭の下に置いて！」

そして薬を吐かせると呼吸を確認した

ハガネ「…もう大丈夫、息もしてるし体温も下がってない。でも一応病院に運ぼっか」

リサ「それはダメ！前にも私が1度呼んで近所で大騒ぎになって、後でお母さんがもう何があっても絶対呼ばないでって！」

そして2人がかりで支えてベッドに寝かせた

ハガネ「お母さん、先生がちゃんと看てるからもう寝なさい」

リサ「…先生、ドリルの万引き、真理衣に脅されたの。お母さんがアル中だってこと喋るかもって」

ハガネ「…そう…」

リサ「…おやすみなさい」

ハガネ「おやすみ」

そして私はまず部屋の掃除をすることにした。部屋に放置されていたゴミを片付け、テーブルを片付けている時、リサのお母さんが目を覚ました