トモスアカリ2 (ページ48)

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13話　ともりside ページ48

朝一番、あかりと私は廊下を走って教室に向かった

あかり「ねぇねぇ聞いた！？真理衣ん家倒産したの」

美奈「真理衣、立場ないんだろうなぁ…」

優介「俺たちのこと散々バカにしてきたんだし。てゆーか俺なら学校来れねぇかも」

聡羽「アイツ、ついてねぇなぁ」

ともり「…私は来ると思うけどな」

広「どうして？」

ともり「だって真理衣だから」

そして真理衣が入ってきた。後ろにはハガネもいる

ハガネ「真理衣ちゃん」

あかり「あ、真理衣だ」

そのまま私たちのことを見回した真理衣はガバッと床に伏せた

「「えぇ！？！」」

そんなことするなんて、と真理衣を知らないみんなは驚いた。ハガネだって呆気にとられている

真理衣「みんなも知ってると思うけど、うちの会社倒産した。私負け組に転落した。だから土下座する。約束だから」

私は横にいるあかりに向かって小声で「ほらね」と呟いた

真理衣「私のことを笑ってもいい。意地悪してもいい。仲間はずれにしたっていい。でも私、このままじゃ終わらない！会社が潰れて貧乏になったけど、これからは今までの2倍、ううん、3倍勉強する！勉強して偉くなって、絶対家を取り返す！！誰に何を言われようと、私は私だから！」

するとずっと席に座っていたせりが立ち上がった

せり「もういいよ、もういいから立って。真理衣、お願いだからもうやめて？」

真理衣は土下座したまま続けた

真理衣「せり、私あんたに散々酷いこと言ったし、いいチャンスだからやり返しなよ」

せり「いや。そんな事したって楽しくないもん。そんなことするくらいなら、真理衣にいじわるされてる方がマシだよ？」

そう言われてやっと、真理衣は顔を上げた

せり「私、今の真理衣、すっごくかっこいいと思う」

真理衣「え…？」

せり「私も真理衣みたいに強くなりたい。私も負けたくない！」

真理衣「っ…あんたってほんとバカだね」

ともり「真理衣、もう立ちなよ」

愛梨「真理衣ちゃん、立って？」

れもん「真理衣ちゃん、」

ハガネ「ほら、立ちなさい？」

そして真理衣は静かに立ち上がった。その時チャイムが鳴った

ハガネ「はい、じゃあみんな席ついて」

聡羽「真理衣に土下座は似合わねぇよな」

あかり「次はボッコボコにしてやるからね」

真理衣「私がね」

ともり「2人の喧嘩はもうコリゴリかな」

教室に笑いが起こったところでハガネが言った

ハガネ「今日は特別授業の続きをします」