トモスアカリ2 (ページ44)

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9話　ＮＯside ページ44

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ハガネ「はい、じゃあ今日は特別授業を行います。勉強が出来てお金持ちじゃないと負け組なのか、まずは先生の知り合いの話を聞いてもらいます」

すると扉の方から少し時間を置いてマナが入ってきた。会ったことのある美奈が嬉しそうにしていた

マナ「はじめまして。西堀マナです」

れもんと美奈の2人だけが拍手した。周りがしないからキョロキョロと不思議そうに見ている

ハガネ「みんな！机後ろに下げよう」

誰も返事はしないで静かに立ち上がって机を下げた

マナ「私は今17歳です。でも高校には行ってません。今は洋食屋でシェフになる勉強をしながら働いています

「へ〜」「ふーん」

芳賀先生は小学5年生の時の担任です。だから…私はみんなの先輩ってことになるのかな？」

うんうん、と美奈はニッコリしながら頷いた

マナ「今はこうやって笑って話せるけど実はあたし、中学の時いじめられっ子だったの

「「えぇ！？」」

机とか教科書に落書きされたり、暴力振るわれたり、悪口言われたり…その頃は笑うことも忘れてた

それであたし、ある人のところに逃げ込んじゃってね？その人何にも言わずにあたしを受け入れてくれて美味しいハヤシライス作ってくれたの

あ、あたしってまだ笑えるんだって思ったらなんか悩んでたことが急にバカバカしくなって、いじめられた相手を見返すつもりで学校に行って、猛勉強して志望校に入ったの

「へ〜！」「すげぇ！」「かっこいい！」

でもね？進学したのはいいけど今度はお父さんがリストラに合っちゃって

「「えぇ〜？」」

授業料も払えなくなって仕方ないから無断でバイトを始めたらそれが学校にバレて、見事に退学」

聡羽「ついてねぇなぁ」

そのみ「ちょ〜最悪〜」

マナ「とりあえず、何かしなきゃって思って今度は洋食屋でバイトを始めたの

あたしがそうだったように気持ちのこもった美味しい食事で、誰かを幸せにしたいって思った

まだまだあたしは半人前だけど、いつか必ず一人前のシェフになってみせる。それが今のあたしの夢です」

美奈「学校には、もう行かないの？」

マナ「勉強したくなったら行くよ」

あかり「今、幸せ？」

マナ「うん、好きな仕事が出来て幸せ。そのおかげで…彼氏も出来たしね」

「マジで！？」「ひゅーひゅー！」