トモスアカリ2 (ページ38)

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3話　ともりside ページ38

―――教室

昨日から真理衣とは話していない。塾があったけどたまたま真理衣は休みで会うこともなかった

でも今日は登校してそうそう真理衣が亜弥美や百合と大笑いしながら教室に入ってきた

すると美奈がそんな真理衣に喧嘩腰に声をかけた

美奈「真理衣！昨日のことせりに謝って！」

真理衣「どうして？」

美奈「あんな酷い悪口、タダで済むと思ってんの？」

せり「美奈、もう、いいよ」

美奈「よくない！」

真理衣「私は本当のこと言っただけよ。何も思い通りにならないからっていつも俯いちゃってさ。そういう奴見てるとこっちまでイライラする」

あかり「何もそんな言い方しなくていいじゃん！」

真理衣「バカを甘やかすやつも結局バカよ！あんたたち全員負け組よ！」

美奈「そういう真理衣だってもしもお家が貧乏になったら…」

真理衣「そんなのありえないし」

美奈「もしもの話よ！そんときは私たちと同じ負け組じゃん」

真理衣「そしたらみんなの前で土下座してやるわよ。…ていうか本当レベルの低い連中…」

そう言いながら真理衣は机に置いていたランドセルを背負い直した

真理衣「私もうこんな学校辞めるわ。名門私立の編入試験を受ける」

優介「あーそうだ学校来なくて結構ですよ！」

聡羽「二度と学校来んじゃねーぞ！」

「「来んな！来んな！来んな！」」

その言葉に私や百合たちは何も言えなかった

そんな私たちに向かって真理衣はボソッと「じゃあね」と呟いて教室を出て行った

―――ＮＯside

廊下で教室に向かっていたハガネは真理衣とすれ違った

ハガネ「真理衣ちゃん、どこ行くの？」

真理衣「私転校するから！」

ハガネ「は？」

真理衣「どいつもこいつもバカばっか。もううんざり」

ハガネ「ねぇ、またクラスのみんなと喧嘩したの？」

真理衣「バカを甘やかすやつもバカだって言っただけ」

ハガネ「はぁ…真理衣ちゃんのそういう正直さは先生も認める。ただはっきり言って、あなたの言葉はナイフで切りつけるように他人を傷つけてる」

真理衣「かもね。だから私は私のレベルに合うところに行く。傷の舐め合いしたい奴はここで群れてればいい」

ハガネ「あのね、嫌になったからさよならするってことは今までの楽しかった思い出も全部捨てることになるんだよ？」

真理衣「別にいいよ。私そんなの惜しくないし」

ハガネ「真理衣ちゃん…」

真理衣「もう決めたから。転校先は後で連絡する。さよなら」