トモスアカリ2 (ページ29)

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5話　ＮＯside ページ29

―――次の日

朝、愛梨が目を覚ますと頭痛がしたうえ家には誰もいなかった。机の上には母親からのメモとお金

『愛梨へ
しばらく仕事ででかけるからこのお金でご飯を食べてね。
何かあったら電話くださいママより』

愛梨はため息をつきながら薬を探した。色々な薬の入った箱には母親が使う睡眠薬も置いてあった

放課後、連絡を入れずに寝込んでしまった愛梨を心配してハガネが家を訪ねた

ハガネがチャイムを押し、愛梨が家を開けたところで愛梨はその場に崩れてしまった

ハガネ「愛梨ちゃん！？…すごい熱…」

―――愛梨の部屋

愛梨「…先生…？」

ハガネ「どう？気分は」

愛梨「もう大丈夫」

ハガネ「ねぇ、具合、いつから悪かったの？」

愛梨「一昨日の夜から」

ハガネ「お母さんは？」

愛梨「ホテルで完詰め」

ハガネ「連絡しなかったの？」

愛梨「仕事の邪魔になるし…」

ハガネ「そんな遠慮してる場合じゃないでしょ！もしものことがあったらどうすんの？」

愛梨「別に…このままﾀﾋんでもいいと思ったし」

( ？『ﾀﾋのうかな…？私がﾀﾋねば、お母さん楽になるかな？』)

ハガネ「馬鹿なこと言わないの！」

そうハガネが声を荒らげた数秒後、ガチャという扉の開く音と「ただいまー」と愛梨を呼ぶ声が聞こえた

愛梨母「愛梨〜…って先生？なんでここに？」

ハガネ「愛梨ちゃん、昨日から熱出して寝込んでたんです」

愛梨母「えぇっ…？」

ハガネ「ちょっといいですか？」

―――リビング

ハガネ「中野さん、もう少し愛梨ちゃんと頻繁に連絡を取るとか、一緒にいる時間を増やすとかしてあげてもらえませんか？この状況で、一人暮らしは酷です」

愛梨母「迷惑かけたことは謝ります。でも、指図はしないで」

ハガネ「愛梨ちゃんを1番大事にしてあげてください！仕事より何より大切なんじゃありませんか？」

愛梨母「前にも言ったはずよ！人の家庭に首突っ込むなって」

ハガネ「私はただ愛梨ちゃんがどんな思いでお母さんを待ってるか、少しでも考えて欲しくて…！…恋愛だってそうです。もう少し相手の立場とか考えたらどうなんですか？」

愛梨母「…あなたなの？塩田先生の彼女」

ハガネ「…今はあの、そんな話をしてるんじゃありません！」