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明け方 壱 ページ8





『 …はぁ 』



結局夜は眠れず、ずっとずっと錆兎が頭の中をぐるぐるしていた。




気が付けばもう、お天道様が出る時間。





錆兎 「 ん、……お早う。 …寝たか? 」





急に掛けられたその声に、身体がビクッと反応してしまう。




まぁそうだよな?? ずっと寝てた人が急に声を発したらそりゃ吃驚するわな。




…絶対にそーゆーんじゃない。多分。




『 さ、さび、と…、お早う… 』




寝起き(???)のせいなのか、上手く発声が出来ない。



ああ、すっごい恥ずかしい。




錆兎 「 …? 体調悪いのか? 」




錆兎はそう言って、ぐるんとぼくの体を180°回転させる。



嗚呼、これじゃあ、このだらしない顔が見られてしまうじゃないか。





…それだけはどうにか避けたい。




ぼくは咄嗟の判断で、錆兎に抱きつく。




まぁ、これなら顔は見られないな。




流石ぼく。頭が良いなぁ。




『 …ん、ぇ …? 』




まあ、ぼくのその作戦は耐えなく失敗。




いつの間にか、錆兎の顔はぼくの目の前にあって。




…なんというか……、その 馬乗り…?状態…?



あれ、もうよくわかんない…



ずっと起きてたからかなぁ、脳が回らない。




考えろ、考えるんだ 代亥A 。





明け方 弐→←夜



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作者名:雛丸 | 作成日時:2020年5月29日 0時

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