明け方 壱 ページ8
.
『 …はぁ 』
結局夜は眠れず、ずっとずっと錆兎が頭の中をぐるぐるしていた。
気が付けばもう、お天道様が出る時間。
錆兎 「 ん、……お早う。 …寝たか? 」
急に掛けられたその声に、身体がビクッと反応してしまう。
まぁそうだよな?? ずっと寝てた人が急に声を発したらそりゃ吃驚するわな。
…絶対にそーゆーんじゃない。多分。
『 さ、さび、と…、お早う… 』
寝起き(???)のせいなのか、上手く発声が出来ない。
ああ、すっごい恥ずかしい。
錆兎 「 …? 体調悪いのか? 」
錆兎はそう言って、ぐるんとぼくの体を180°回転させる。
嗚呼、これじゃあ、このだらしない顔が見られてしまうじゃないか。
…それだけはどうにか避けたい。
ぼくは咄嗟の判断で、錆兎に抱きつく。
まぁ、これなら顔は見られないな。
流石ぼく。頭が良いなぁ。
『 …ん、ぇ …? 』
まあ、ぼくのその作戦は耐えなく失敗。
いつの間にか、錆兎の顔はぼくの目の前にあって。
…なんというか……、その 馬乗り…?状態…?
あれ、もうよくわかんない…
ずっと起きてたからかなぁ、脳が回らない。
考えろ、考えるんだ 代亥A 。
.
84人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雛丸 | 作成日時:2020年5月29日 0時