久しぶり ページ8
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錆兎side
あれから数週間。
Aに会いたくても会えない日々が続いていた。
会えない、と言うのは俺自身の気持ちの問題であって、Aに何か言われたってわけじゃない。
「 カァァ!! 東ノ街デ!毎夜毎夜子供ガ消エル! 今スグ迎エ!! 鳴柱トノ合同任務トスル! 」
錆兎 「 うげ…Aとかよ… 」
心のどこかではとてもワクワクしている。
でも、Aに拒否されないか 否定されないか
とても不安で仕方がない。
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『 やぁ 錆兎 。久しぶりだね 』
鴉に指定された街に着けば、もうそこにはAが待機していた。
…心做しか少し顔色が悪いような気がする。
錆兎 「 A、大丈夫か、?顔色が… ! 」
無理するな、とAの頭を撫でようとすればパチンと手を跳ね除けられてしまう。
…嗚呼、嫌われたんだな
そう悟った時、俺の頬には涙が流れていた。
『 大丈夫な、わけ ない、じゃん… 』
でもそれはAも同じで。
涙を流すAがとてつもなく愛おしかった。
とてつもなく綺麗に見えた。
錆兎 「 …っ、」
もう、どうしたらいいのか分からないこの感情をAにぶつける。
いつもより少し乱暴に抱き締めれば、Aは俺を抱き返す
嗚呼、本当にAに惚れ込んでいるんだ 、って
改めて実感する。
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作者名:雛丸 | 作成日時:2020年5月26日 0時