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…あれ




僕なんでこんなに山奥に居るんだろう





あー、黒死牟と闘ってたんだっけ。




…何でぼく生きてるの?





なんであいつは、ぼくにトドメを刺さなかった…?




…分からない…。




あいつが考えている事も、ぼくが誰なのかも。














義勇side





義勇 「 Aが、瀕死…?!」




たまたま任務から帰る途中だった俺に 鴉がそう言った。




'' 上弦の壱 '' と闘っていたらしい。





義勇 「 今行くから、耐えてくれ… 」




まあ、Aはしぶといから 死ぬ事はない。




そう自分に言い聞かせていないと可笑しくなってしまう。












急いで、鴉に案内させれば、血だらけのAが倒れていることに気付いた。




この出血量は明らかに致死量だ。




…遅かったか、




『 ん…、義勇? 』



義勇 「 何故……! 」




何故こいつはこの出血量で動けるんだ…???



何故、この出血量で意識がある…?




こいつは前からそうだ。




痛みに著しく鈍感で、怪我の回復も速い。




今考えれば、人間とは思えない。





でもだからと言って、鬼だとも思えない。







義勇 「 すぐ、蝶屋敷に連れて行くから我慢しろ 」





そう言い、Aをだき抱えれば、Aは俺の羽織を握りながら言った。







『 ぼくは大丈夫だから、蜜璃と無一郎…を、… 』







と。









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作者名:雛丸 | 作成日時:2020年5月26日 0時

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