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「お前服のセンスあるし、絶対向いてると俺思うわけ。」

「服好きっしょ?」

「ってか、俺がセンスあるって言ってんだから間違いねぇよ。」


お酒のせいなのか分からないけど、力強く話してくる玲於。


確かに昔から服好きだけど…

それを職に出来るかって言われると完全にアウト。


「とりあえず明日お偉いさんに話通しとくから。」


「な?いいだろ?」

不安な点は数えられないほどあるけれど、

急に目の前にやってきたチャンスを逃すわけにはいかないわけであって。


『あ、うん。』

『私で良ければ是非お願いします!!』


玲於のことをイジワルだの、冷たいだの、塩対応だの言っていた私を叱ってやりたい!



「おう、任せろ!」



嬉しそうに笑う玲於を見てほんとに泣きそうになった。



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それから1週間後。


遂にLDHから連絡がきた。


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正式にGENERATIONSのスタイリストになることが決まったのだ。


私の内定0を心配していた母に電話すると


「ほんとに昔から玲於くんを頼ってばっかじゃない!感謝しきれないわね。」

「一生懸命働きなさいよ!!一生懸命ってことが一番大切なんだからね!」

「あんたって子は、ほんとーーに心配かける子ね」


喝から始まり、最後は安心したようにフッと笑ってた。


どれだけ心配をかけていたのか実感した。


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そして初出勤の朝。


目覚ましの五分前に起きれたし、朝ごはんの目玉焼きも綺麗な形で出来上がった。

今日はメイクも上手くいった気がする。



LDHがある中目黒につき、事務所の前に到着したとき



「え、うそ、A!!」


懐かしい声が聞こえた気がして振り返ると



『あ!!ガンさん!!お久しぶりです!』



誰もが知っているであろう、あのがんちゃんことガンさんが立っていた。


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昔、玲於のダンスをよく見に行っていたから、玲於のダンス繋がりでガンさんとは知り合い。




学校で友人達が、がんちゃんカッコよすぎなんて言ってるたびに私は

(昔は玲於と一緒にあのがんちゃんに遊んでもらってたんだ〜)

なんていう優越感にニヤニヤしながら浸っていた。



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「いやぁ〜玲於がさAが俺らのスタイリストになるんすよ!って言ってたからさ、まじで驚いて!」



爽やかに笑うガンさんのオーラは半端じゃない。



昔と今じゃちょっとっていうか、かなりスタイルが違うけど、相変わらずカッコいいなと再認識する。

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作者名:こもれお | 作成日時:2017年11月4日 23時

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