dryflower 〜 sho.hirano 〜

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優しく、でも決して離れないように
しっかり腰に巻きついた腕








「大丈夫だよ」








でもいつもとあまりに様子が違うから。








平『俺さ、こんなに誰かを夢中で好きになったの
初めてでさ、』








耳にかかる吐息が少しだけくすぐったい







平『やからさ、なんていうか、、
Aの前やとほんま余裕ない』







いつだって私より大人で


私より一歩前を進んでて


余裕なんて、ないのは私だけだと思ってた








「そんなの、私だってそうだよ」







余裕なんてある訳ない


私じゃ釣り合わないんじゃないか、


子どもすぎるんじゃないかって、


周りの目ばっかり気にして、勝手に落ち込んで、


自信を失って。







平『こんな俺でごめんな』







ほんとは、相手を想うその気持ちがあるだけで
十分なのに。


好きだってその想いだけでいいのに。







「私はそんなしょうを好きになったんだから、
そんなこと言わないで？」







平『俺なんかよりAの方がずっと大人かもしれんな、 (笑)』







そんなこと言いながら笑う紫耀をきつく抱きしめて
大切に、大切に、言葉を紡ぐ







この想いがどうかちゃんと紫耀に届きますように。







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