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第11話 大事に…したい… ページ15

〜天馬〜

天「…ったく。世話の焼ける奴だなぁ、オイ」

俺の背中で揺られながら気絶している黒猫に語りかける
普通湯あたりでこうなるか?
天「……ま…いいけどな」
取り敢えず体を拭いて寝巻きを着せてみたが…この後はどうするか…
天「……つーか…えらく軽いな…」
コイツちゃんと飯食ってんのか?
女中の話じゃ食いはしてるらしいが
それでもやっぱ軽いなァ

菫「…天馬様…楓さん?!」

部屋の前に立っていた女中が駆け寄ってきた
菫「何があったのですか?」
天「ちとのぼせちまったみたいでなァ。布団は敷いてあるか?」
菫「はい。準備してありますが…」
女中は慌てて部屋の襖を開けた
中には一人分の布団が用意されていて、そこに黒猫を寝かせた
菫「…もう御休みになった方が良いですわ。後は私が…」
天「いい。今夜は此所で寝るからな」
菫「では布団を…」
天「いや、いらねェ。お前も寝ろ」
菫「……そうですか…では…失礼致します」
女中はそう言って出ていった
部屋に静寂が訪れる
聞こえるのは黒猫の規則正しい寝息だけだ
天「……さてと……寝るか」
布団に潜り込み、黒猫と身体を密着させる
まだ風呂の余熱が残っている肌は不思議と心地が良い

天(……初めてだな……誰かと寝るのは…)

黒猫の顔に貼り付いた髪を退けると、風呂でもさんざん見た白い肌と薄紅色に染まった頬
天(………)
珍しく瞼が重くなってきやがった
普段ならスッと眠れるが、何故だか今日はまだ眠りたくなかった
初めてだ…ホントに…

天「……お前と出会ってから…色んな発見があるなァ…」

黒猫のことだけじゃねェ……俺自身にも新発見があった……
まさか、コイツを支配してまで生かしたいと思うようになるとは…
天「はは…」
今日はやけに…気分がいいな…
良い夢でも見れるか…こんな日は…
黒猫の頬に触れてみると、僅かだが微笑んだように見えた
…そういや…有馬が明日は休日とか言ってたか…
『君もたまには休みたまえ!仕事は他に任せて、楓さんと共に素敵な休日を…(以下略)』

天「……明日は……一緒に居てやる…よ…」

……面白ぇ一日に…なりそうだ…


〜楓〜

……温かい……

すぐ傍に感じる温もり…

優しくて強い……そんな感じ……

心地が良くて…安心する…

こんな気分はいつぶりだろう…

智美に感じたものとはまた違う…人間の温もり…

私の独りぼっちの世界に入り込んできて…

…そこで芽吹いた温かい“何か”…

…手放したくない…

…私はこの感情を…大事にしたい…

第12話 入り交じる感情→←ありがとうございます!



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藍月(プロフ) - ★ホームランバッター☆さん» さっきも言うた通り私は描いてくれる、というだけで嬉しいですから!自分のことも大切です!何時でも待ちます! (2017年4月28日 20時) (レス) id: f0544b0ee0 (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 藍月さん» 藍月様の寛大な御心に感動です。・゚・(ノд`)・゚・。 (2017年4月28日 20時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
藍月(プロフ) - ★ホームランバッター☆さん» いえいえ!描いて貰う側なので、何時でも待ちますよ! (2017年4月28日 19時) (レス) id: f0544b0ee0 (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 藍月さん» イラストお待たせしてすみません(。>д<)実はイラストを描くアプリが誤作動でアンインストールになってしまいまして……もう一度最初から描き直しておりますので、もう暫くお待ちいただいてもよろしいでしょうか( ノ;_ _)ノ本当にすみません (2017年4月28日 18時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - つーちゃんさん» ありがとうございます!今後もどうぞよろしくお願いいたします(о´∀`о) (2017年4月28日 18時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:★ホームランバッター☆ x他1人 | 作成日時:2016年12月11日 19時

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