第７話 主の救済 ページ10
「あっ…くぅっ…」
血が…吸い出されていく…
「やめっ…」
視界が霞む。血が足りなくなり、急激に渇きが襲う
フェ「…あはぁ…君の血は…美味しいねぇ」
フェリドが私を解放した瞬間、私は膝から崩れ落ちた
フェ「おっと…」
フェリドは私を支えた
「……」
声を出す体力がない
フェ「ごめんね、飲みすぎちゃった」
そう言うフェリドの頬は、淡い紅色に染まっている
「はな…せ…」
気持ち悪い。私に触るな
フェ「もう、冷たいなぁ…そんな子には、ちゃーんと教育しておかないとね」
フェリドはそう言い、顔を近付けてきた
奴の白い牙が、唇に触れる
「っ……」
フェ「大丈夫。痛くしませんから」
奴が私の唇を噛み切ろうとした瞬間…
ク「ちょっとフェリド君。僕のサクラに何してるの？」
突然現れたクローリーが、私の腕を掴み、後ろへと引き寄せた
「ぁ……」
私の身体はクローリーの腕の中へすっぽりと収まった
もう力が入らなかった
ク「はぁ…２人に言われて来てみれば、これはいったいどういうことなの？フェリド君」
クローリーはフェリドを見つめた
それに、フェリドはまるで演技をしているかの様に両手を大きく広げた
フェ「いや〜最初は見るだけのつもりだったんだけどねぇ？いざ目の前に出てみたら、彼女があんまり可愛かったものだから。ついね」
ク「いや、ついじゃないでしょ。彼女倒れそうなんだけど」
たしかにそうだ。渇きすぎて立っていることもツラい
フェ「じゃあ血をあげれば？」
ク「ちょっとフェリド君」
フェ「ははは」
フェリドは笑って歩き出した
そして、私の隣まで来て
フェ「ごめんねぇ？でも、君の血すごく美味しかったから、また飲ませてね〜」
そう言って肩に手を置いてきた
クローリーはそれを見て言った
ク「いくらフェリド君でも、彼女だけはあげないよ。サクラは僕のだから」
「……お前のものになった覚えはない」
かなり小さいが、声が出せた
フェ「はいはい。じゃ、またね〜」
フェリドはそう言って去っていった
ク「…え…用があったわけじゃないの？」
クローリーは呆れた顔でそう言った
「……」
…まずい…渇きが酷くなってきた
「…クローリー」
ク「ん？」
「…腹が減った」
そう言うと、クローリーは私を抱き上げた
そして、首元に私の顔を近付ける
ク「どうぞ？」
私は遠慮なくその首に牙を突き立てる
血を吸い出す
ｺﾞｸｯ ｺﾞｸｯ ｺﾞｸｯ
「……っはぁ」
ク「治まった？」
「あぁ…」
私がそう言うと、クローリーは微笑んだ…
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InaNyan(プロフ) - 全てよみました。体調に気をつけて下さい。待ってます。 (2018年7月23日 21時) (
レス) id: 7122b96239 (このIDを非表示/違反報告)
依紀 - 今日はじめて読みました！体調のほうは大丈夫ですか……？この作品、とても気に入りました！色々と応援してます！頑張って下さい！！ (2018年4月14日 19時) (レス) id: f149e1f30f (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 朔夜さん» コメントありがとうございます！頑張って更新します(≧▽≦) (2017年1月5日 13時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - すごく面白いです 更新頑張ってください (2017年1月5日 12時) (レス) id: 184ba2587c (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 狼鬼さん» は、はいっ！頑張らせていただきますっ！！(≧▽≦) (2016年10月22日 16時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：★ホームランバッター☆ x他1人 | 作成日時：2016年8月31日 19時
