第５話 紅の繋がり ページ8
私達は名古屋市役所に向かって歩いている
ク「２日間血を飲まなかったんだろう？」
そう聞いてきた
「…あぁ」
ク「飲む？」
クローリーが振り向き、そう言った
たしかに、渇いた
「…飲む」
ク「おいで」
私はクローリーに近づく
「……高い」
肩に顔が届かない
とゆーか、これだけ身長差があれば当然だ
ク「背伸びすれば？」
何言ってるんだコイツは…
「わざとだろ」
私がそう言って睨むと、クローリーは笑い、身を屈めた
私は彼の筋肉質な首筋に牙を通し、血管を貫いて血を飲んだ
…美味しいと…感じてしまった…
「……ん…もういい…」
口を離すと、噛んだ傷は一瞬で消えた
ク「美味しかった？」
「知らない」
クローリーはまた笑う
「……」
仲間を殺したやつが、目の前で笑っている…
「…くそが…」ﾎﾞｿｯ
私がそう呟くと、クローリーは不思議そうな顔をした
ク「ん？」
無視して歩き出す
今度は私が前だ
〜クローリー〜
２日間帰ってこなかった彼女と、市役所に向かって歩いている
後ろからは彼女の足音が聞こえてくる
そういえば、彼女は暫く血を飲んでいないが、大丈夫だろうか
ク「２日間血を飲まなかったんだろう？」
僕がそう聞くと、彼女は少し間を空けて答えた
「…あぁ」
ならそろそろ渇いている頃だね
ク「飲む？」
「…飲む」
素直に答えてくれた
でも…少し悪戯してみようかな
そのままの姿勢で「おいで」と言えば、彼女はゆっくりと近付いてきた
だが途中で
「……高い」
と言った
ク「背伸びすれば？」
そうからかってみると、怪訝そうな顔をした
「わざとだろ」
そう言って睨んでくる
でも、そんな顔をしても怖くはない。怖いという感情自体を…喪ってしまった…
はははっ
可笑しくなって、思わず笑ってしまった
身を屈めてみると、彼女はゆっくりと僕の首に牙を通した。そして、血を吸い出していく
ク「……」
その一連の動作が…とても優しかった
僕は彼女の仲間を殺し、彼女自身を醜い吸血鬼にした
なのに君は…そんな相手にすらも優しいのか…
そんなことを考えていると、彼女が口を離した
「……ん…もういい…」
噛まれた傷は一瞬で治る
ク「美味しかった？」
と聞くと、彼女はぶっきらぼうに
「知らない」
と言った
また笑ってしまう
ふいに彼女が
「…くそが…」
と呟いた
理由はだいたいわかるが
ク「ん？」
などと言って、からかう
だが、彼女は歩き出した
はは…冷たいな…
目の前で揺れる薄桃色の髪を眺めながら、僕もゆっくりと歩き出した
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InaNyan(プロフ) - 全てよみました。体調に気をつけて下さい。待ってます。 (2018年7月23日 21時) (
レス) id: 7122b96239 (このIDを非表示/違反報告)
依紀 - 今日はじめて読みました！体調のほうは大丈夫ですか……？この作品、とても気に入りました！色々と応援してます！頑張って下さい！！ (2018年4月14日 19時) (レス) id: f149e1f30f (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 朔夜さん» コメントありがとうございます！頑張って更新します(≧▽≦) (2017年1月5日 13時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - すごく面白いです 更新頑張ってください (2017年1月5日 12時) (レス) id: 184ba2587c (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 狼鬼さん» は、はいっ！頑張らせていただきますっ！！(≧▽≦) (2016年10月22日 16時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：★ホームランバッター☆ x他1人 | 作成日時：2016年8月31日 19時
