〜君の物語〜 ページ32
ク「…ふぅ…」
明朝目が覚め、毛布を剥いで起き上がる
窓の外を見るとまだ日は出ていなくて、薄暗い夜の余韻が残っていた…
ク「…綺麗だったな…」
目を閉じれば…自然と浮かんでくる昨日の光景…
美しかった…あの桜の木…
だが…それよりも…
ク「…彼女の方が…綺麗だった…」
まだ８歳の少女が…あの孤独な少女が…とても綺麗に見えた…
ク「…はぁ…もう一眠りしようかな…」
僕が毛布を被ろうとした直後…
ｺﾝ ｺﾝ
部屋に軽いノックが響く
ク「え…こんな朝早くに…」
言い終わる前に、物凄い音がして扉が開いた
ク「…ええ〜」
扉の向こうに居たのは…寝起きで眠そうな目を見開き、木刀二本を手に赤い髪を靡かせる彼女が立っていた
「…お…おはっ…よぅ…」
…語尾が小さいよ
まぁ仕方ないか…人付き合いは苦手だって隊長が言ってたし…
ク「おはよう。えーっと…」
「クローリー！」
ク「えっ？は…はい」
あまりの勢いに思わず返事をしてしまった
「…その…わ、私にっ…」
ク「？」
彼女は木刀を僕に投げ付け、
「私に…稽古をつけてくれっ！」
と言った
ク「え…僕が？」
「そうだ」
ク「なんで？」
「えっ…その…」
口ごもる彼女
でも本当に、なんで僕なんだろう
彼女は充分強いし、稽古をつけてもらうなら隊長とか…
「ああもうっ！いいから来いっ！！」
そう言って僕の腕を掴み、また引っ張る…昨日と同じだね
ク「ちょっと待ってよ。せめて着替えさせて」
「…あぁ」
彼女は手を離し、外へ出て扉を閉めた
ク「…はぁ…」
台風みたいな子だな…
でもまぁ…嫌じゃない…かな…
着替えを終えて外へ出ると、彼女は床に座り、ロザリオを見つめていた
僕が出てきたこと気付き、立ち上がる
「…行くぞ」
僕はそれに応え、彼女と共に訓練所に向かった
…その日から…朝起きたら彼女と共に訓練をすることが僕の日課になった…
彼女はみるみる上達していき、いつの間にか僕と互角に戦うようになった…
ヴィクター達とも少しずつ打ち解けていき…いつの間にか彼女の周りは…仲間で溢れていた…
だが…それと同時に…僕達は着実に…確実に……
辛く…苦しく…悲しく…そして愛しい……
【終わりの物語】へと巻き込まれていった……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ー作者からー
どうも！ご愛読ありがとうございます！
【過去回想編】第一部は、これにて閉幕とさせていただきます
第二部はまた後ほど執筆するつもりです！
これからもよろしくお願いいたします！！
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InaNyan(プロフ) - 全てよみました。体調に気をつけて下さい。待ってます。 (2018年7月23日 21時) (
レス) id: 7122b96239 (このIDを非表示/違反報告)
依紀 - 今日はじめて読みました！体調のほうは大丈夫ですか……？この作品、とても気に入りました！色々と応援してます！頑張って下さい！！ (2018年4月14日 19時) (レス) id: f149e1f30f (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 朔夜さん» コメントありがとうございます！頑張って更新します(≧▽≦) (2017年1月5日 13時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - すごく面白いです 更新頑張ってください (2017年1月5日 12時) (レス) id: 184ba2587c (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 狼鬼さん» は、はいっ！頑張らせていただきますっ！！(≧▽≦) (2016年10月22日 16時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：★ホームランバッター☆ x他1人 | 作成日時：2016年8月31日 19時
