第２１話 ８００年の時 ページ25
…【再死の棺】とはよく言ったものだな
あの後一時的にサングィネムに宿泊することになった
そしてセラフとの戦闘時に負った右足の傷を治すため、再死の棺に入れられた
ク「足の傷だけだから３０分くらいで終わると思うよ」
ガラス越しにそう言ってくるクローリー
フェ「うわ〜サクラちゃんて…服着てない方が魅力的だねぇ♡」
棺に入るに当たって、身に付けていた衣類は全て脱がされた
今身に付けているものはロザリオだけだ
「…黙れ変態」
私がそう言うと、フェリドはニタッと笑った
フェ「眠ってる間に襲っちゃっても…」
ク「フェリドくん」
クローリーが遮った
フェ「なんだい？あ、もしかして嫉妬？」
……
ク「違うよ。この後話があるって、さっき言ってたでしょ？」
話…？
フェ「あれ？そうだっけ」
ク「…はぁ〜」
…こいつらはいつもこんな感じなのか？
フェ「う〜ん、じゃあ行こうか」
フェリドはそう言って上機嫌そうに出て行く
ク「…じゃ、ゆっくり傷を癒してね」
クローリーはそれだけ言ってフェリドの後について行った
誰も居なくなった部屋
一つしかない棺に入れられた自分
「……」
そっとロザリオに触れる
母は今もここに宿っている
少なくとも私はそう思っている
なら…神は……？
神はここに…私の傍に居るのか？
母にも、私にも、神は居なかったのか？
『考えすぎだよ』
雪鬼の声が響く
『君は少し眠ったほうがいい』
こんな時、雪鬼の優しさがいつも私を助けてくれる
前に雪鬼が言っていた『僕は君の傍にいる』と
その言葉が嬉しかった
「…少し…疲れた」
『うん…おやすみ』
そんな雪鬼の言葉が聞こえるのと同時に
私は意識を手放した
深い深い闇の中へと堕ちていくようなこの感覚が私は好きだ
何もかも飲み込んでくれる…悲しみも…苦しみも…愛も…全てを
〜クローリー〜
僕の前を歩くフェリドくんは、いつものように上機嫌だ
鼻唄まで歌っている
フェ「〜♪〜♪」
ク「本当に君は楽しそうだね。吸血鬼とは思えない」
８００年くらい一緒に居るけど、彼と居ると本当に退屈しない
フェ「着いたよ」
案内されたのは彼の屋敷だ
中に入ると人間の子供が沢山居た
どの子供も人間のなかでは美しい部類に入るのだろう
そういう子を、彼は集める
フェ「さぁ、入って」
そう言われ彼の部屋に入ると、既に机とグラス、そして血が用意されていた
フェ「さてと、じゃあ話そうか」
彼の前の椅子に座る
話したいことは…聞かなくてもわかる
フェ「君の愛しの…リアナちゃんのこと」
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InaNyan(プロフ) - 全てよみました。体調に気をつけて下さい。待ってます。 (2018年7月23日 21時) (
レス) id: 7122b96239 (このIDを非表示/違反報告)
依紀 - 今日はじめて読みました！体調のほうは大丈夫ですか……？この作品、とても気に入りました！色々と応援してます！頑張って下さい！！ (2018年4月14日 19時) (レス) id: f149e1f30f (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 朔夜さん» コメントありがとうございます！頑張って更新します(≧▽≦) (2017年1月5日 13時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - すごく面白いです 更新頑張ってください (2017年1月5日 12時) (レス) id: 184ba2587c (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 狼鬼さん» は、はいっ！頑張らせていただきますっ！！(≧▽≦) (2016年10月22日 16時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：★ホームランバッター☆ x他1人 | 作成日時：2016年8月31日 19時
