第１３話 交戦 ページ16
…新宿…
ヘリの窓から見える、腐敗した世界
そして、あちこちから上がる黒煙
ク「降りようか」
クローリーはそう言ってヘリの扉を開け放った
「…このまま行くのか？」
地上までは千メートル近くあるぞ
ク「大丈夫。君もおいで」
クローリーに手を引かれ、私は思いきり飛び出した
猛スピードで地面が迫ってくる
全身が風で圧迫される
ク「あ、言い忘れてた」
こんな状況でもクローリーは余裕の顔で私に話し掛けてくる
ク「一応君はフェリド君の血で吸血鬼にしたことにするから、僕と同じ第１３位始祖を名乗ってね」
「…何故だ」
彼奴の血で化け物になるのだけは死んでも嫌だ
ク「まぁ、色々あるんだよ。事実にすると君は一般吸血鬼と同じ扱いになっちゃうから」
……だから何だ
むしろその方が良い
下手に目立って……帝鬼軍の連中に目をつけられでもしたら……
ク「…地面に着くけど、大丈夫？」
「え…なっ？！」
しまった…考えるのに夢中で着陸体勢をとるのを忘れていた
「っ……」
ぶつかる…そう思った瞬間
ク「…おっとっと」
先に着いたクローリーに受け止められていた
「……」
しかも姫抱きで
「はな…せ」
私がそう言うと、クローリーは笑った
ク「はは、助けてあげたのに？」
「頼んでない」
ク「強情だなぁ」
そう言いながら私を降ろした
戦場と思われる黒煙が上がる地帯からかなり離れた場所に着地した
ク「ゆっくり歩こうか」
クローリーはそう言って歩き出す
私は後からついていく
ク「…ねぇ、君ってさ…」
「…？」
クローリーは振り向かずに続けた
ク「８年前のあの日に……」
が、言い終わる前に事は起こった
「……あれは」
前方から車が走ってきた
止まる様子はない…突っ込む気だ
ク「はっ」
クローリーが右手を出した途端、車はグシャリと潰れた
そして、武器を持った人間が姿を現した
「……っ」
知っている…奴が居た…
全員顔を見たことがある
与「このっ」
早乙女与一が弓を放つ
ク「剣よ 私の血を吸いなさい」
クローリーがそう唱えた瞬間、奴の剣の柄から針が生え、奴の手を貫いた
そして、その紅く染まった剣で与一の弓を全て弾き返した
与「うそっ！」
クローリーは倒れ込む与一に向かって剣を振る
それをシノアと三葉が防ぐ…二人は以前より強くなったか…
その他のメンバーが闘うところを見るのは初めてだ。何せ、書類でしか見たことがないからな
「……どうするか…」
彼奴等は戦いに必死で此方に気付かない
「…助ける…べきなのか…」
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InaNyan(プロフ) - 全てよみました。体調に気をつけて下さい。待ってます。 (2018年7月23日 21時) (
レス) id: 7122b96239 (このIDを非表示/違反報告)
依紀 - 今日はじめて読みました！体調のほうは大丈夫ですか……？この作品、とても気に入りました！色々と応援してます！頑張って下さい！！ (2018年4月14日 19時) (レス) id: f149e1f30f (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 朔夜さん» コメントありがとうございます！頑張って更新します(≧▽≦) (2017年1月5日 13時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - すごく面白いです 更新頑張ってください (2017年1月5日 12時) (レス) id: 184ba2587c (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 狼鬼さん» は、はいっ！頑張らせていただきますっ！！(≧▽≦) (2016年10月22日 16時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：★ホームランバッター☆ x他1人 | 作成日時：2016年8月31日 19時
