化け物の物語 ページ1
《名古屋》
至る所から黒煙が上がり、日本帝鬼軍の軍服を着た人間があちこちに倒れている
その中で…ただ一人…未だに刀を持ち、立っている人間がいた
「…はぁ…はぁ…」
肩から脇腹にかけて、ざっくりと斬られている
「ぐっ…かはっ！！」
血を吐いた
そこへ…
ク「へぇ〜…まだ生きてるんだ」
吸血鬼第１３位始祖であるクローリー・ユースフォードが歩み寄ってきた
「貴様っ…よくも…」
ふらふらになりながらも、人間はクローリーに刀をむけた
「よくも…私の仲間を…」
だが、そこで力尽きた
地面に倒れ込み、また血を吐いた
「くはぁっ…クソっ…」
涙を流している
ク「ちょっと、まだ死なないでよ」
クローリーはそう言って人間の首を掴み、持ち上げた
ク「僕まだ血を飲んでないんだよ」
「……」
クローリーは噛み付いた
「ぐっ…」
人間の白く柔らかな肌に鋭い牙が喰い込む
「うぐっ…あぁ…」
そのままギュルギュルと命を吸い出していく…が…
ク「はい、おしまい」
クローリーは途中でやめた
「はぁっ、はぁっ」
瞳孔が開いている
もうすぐ死ぬ
ク「ねぇ…まだ生きたいかい？」
そう問いかける
「…お前に救われるくらい…なら…」
人間はクローリーを睨み付ける
「死んだ方が…マシだっ！！」
クローリーは手を放した
地面に落ちる
ク「う〜んどうようかな〜…」
考え込む
ク「…うん、僕のモノにしよう」
クローリーはそう言って、人間の顎を掴み、上を向かせた
「何…を…」
クローリーは自分の唇を噛み切り
「っ！！」
口付けた
「んんっ…！」
人間の口の中に、クローリーの血が流れ込む
(嫌だ…化け物なんかになりたくない！！)
人間は必死にそれを拒むが、無駄だということは誰にでもわかる
ごくん
喉を通った
その瞬間…全身に激痛が走った
「っ！！あぁあアァアアぁああぁあアァア！！！！！」
体の中のものが…全て塗り替えられていく
自分が自分でなくなっていく
「あぁあっ…嫌っ…やめてっ…」
そんな悲痛な叫びも虚しく、彼女の身体は闇へと呑まれていく
ク「大丈夫、その内馴れるよ」
クローリーは微笑みながら人間が苦しむのを眺めている
「っ…あぁ……」
そこで、人間は意識を手放した
ク「……はぁ……」
クローリーは、意識のない人間を抱え、歩き出した
ク「…やっと…手に入れたよ…」
独り…そう呟いた…
クローリーの腕の中で眠る哀れな人間の首には
金色に輝くロザリオがかかっていた…
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InaNyan(プロフ) - 全てよみました。体調に気をつけて下さい。待ってます。 (2018年7月23日 21時) (
レス) id: 7122b96239 (このIDを非表示/違反報告)
依紀 - 今日はじめて読みました！体調のほうは大丈夫ですか……？この作品、とても気に入りました！色々と応援してます！頑張って下さい！！ (2018年4月14日 19時) (レス) id: f149e1f30f (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 朔夜さん» コメントありがとうございます！頑張って更新します(≧▽≦) (2017年1月5日 13時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - すごく面白いです 更新頑張ってください (2017年1月5日 12時) (レス) id: 184ba2587c (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - 狼鬼さん» は、はいっ！頑張らせていただきますっ！！(≧▽≦) (2016年10月22日 16時) (レス) id: 471f1caae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：★ホームランバッター☆ x他1人 | 作成日時：2016年8月31日 19時
