忠告 * ページ34
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五「そう……でしたか……」
私の話を一通り聞いた五色くんは複雑そうな顔で俯く
白布さんに言われたこと
国見くんに言われたこと
それで怖くて仕方がなくなって、五色くんを頼ろうとしたことを
話した
五「確かに…白布さんはそういった役を請け負ってます。前も、その前も…壊された人は皆、白布さんが……」
やっぱりあの人が言っていたのは嘘じゃないんだ
私はいずれ…あの人に…
五「……安心してください」
五色くんはそう言って私の手を握る
五「貴女は絶対に死なせません。俺にそこまで出来る力は無いけど……精一杯、貴女が壊れないように支えます」
彼の瞳は純粋で強くて
引き込まれそう
「…ありがとう…」
この人を頼って良かった…
そう思えた
五「ところで…」
「?」
五「国見から……どこまで聞いたんですか?」
国見くんから
あの時に言われたことは、さっき全部五色くんに話した
「さっき話した通りだよ。この【館】について聞いてみても……よくわからない答えが返ってきて……」
五「なら…良かったです」
……え?
良かった……?
「良かった……って……」
五「冴木さん…国見は貴女に、"貴女が知らなくていいこと"だって言ったんですよね」
「う、うん」
五「なら、あまり詮索はしない方がいいです。
気持ちはわかります。でも、此処のことを知るには、まだ早いです」
五色くんの表情は真剣そのもの
それ故に彼の言っていることは私自身に密接に関わっていることがわかる
五「前に此処に来た人は…行動力のある人でした。あの人は今まで来た人達よりも深く、【館】の実態に迫ることが出来た。ただ、それが原因で……」
真剣な顔が、険しい顔に変わった
その先は聞きたくない
聞かない方がいい
そう、私の中の何かが警告する
でも、私は聞いた
「どうなったの…?」
五「……自ら…命を縮めてしまいました。
期限より早く、予定されていたより遥かに無惨に壊されました」
「…………」
五「【館】の人間が自ら此処について語るのには問題ありません。でも、貴女自身が探ってしまうのは、よくない。
貴女の身を守るためにも、余計な詮索はしないでください」
五色くんは私のことを本気で心配してくれている
少しでも永く生きるためには、大人しくしていなければならない
「わかった」
でも
でもね、五色くん
私、まだ諦めてないの
此処で死ぬ気もないし
此処の人達に屈する気もない
でも、今は
貴方のことを、信じるよ
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★ホームランバッター☆(プロフ) - 美人になり隊さん» コメントありがとうございます!ハッピーエンドにできるように頑張ります!( *°∀°) (2018年10月16日 21時) (レス) id: fc195e5c2a (このIDを非表示/違反報告)
★ホームランバッター☆(プロフ) - ケイン・シンセシス・フォーティフォーさん» コメントありがとうございます!辛かったです…。お見舞いに来てくれた家族もマスクを着けていて表情が見えないのが寂しかったです……。温かいお言葉ありがとうございました。時間はかかりますが、必ず完全復帰します! (2018年10月16日 21時) (レス) id: fc195e5c2a (このIDを非表示/違反報告)
美人になり隊 - 最後はハッピーエンドでお願いします! (2018年10月9日 21時) (レス) id: 1b3f0f7210 (このIDを非表示/違反報告)
ケイン・シンセシス・フォーティフォー - 結核だったんですか…お疲れ様でした。私は入院したことがありませんが、辛かったのであろうことが、従姉妹さんの文面から伝わりました。更新、楽しみにしています。 (2018年9月29日 17時) (レス) id: 0162fa0dbe (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ - リクです。影山、研磨、赤葦 セッター3連発でお願いしますwww (2017年9月26日 20時) (レス) id: 008a78feb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:★ホームランバッター☆ x他1人 | 作成日時:2017年4月5日 17時