【d!】可変に笑え (ページ33)

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「はぁ。」

唐突だが、今日は姉さんの誕生日だ
驚かせようと慎重に玄関からリビングに向かった
いつも驚かせようとしてもどこか鋭い姉の勘のせいで失敗に終わることが多いのだが、今日は成功したようでにやけていたのだが、当の姉は鍋を見つめため息をついていた

「なんかあったの？」

「えっ、ひっううぇ！？智音！！？」

「ね、姉さん！？」

驚いた衝撃で後ろに倒れ込みそうになった姉さんに向かい咄嗟に手を出しても間に合わなっかのだが、自分で支えられたようだ
にしてもしくった
折角気づかれずに近づけたというのに自分で台無しにしてしまった

「あーやっちゃったぁ....！」

「え？あ、おかえり。」

「ただいま。おめでとう、朝言わなかったから。これケーキ。」

「そのために驚かしたの？もう、吃驚したんだよ？」

「うん、リアクションで分かる。」

ケーキを受け取り冷蔵庫にしまうと、何事もなかったかのように食卓の準備を進める
「誕生日でしょ。」と言いながら、準備や配膳の役目を強制的にやめさせ椅子に座らせると、嬉しそうにありがとうと微笑んだ

「ケーキ、あのお店の？」

「そう。シフォンケーキ、姉さんの好きなところのやつ。そういえばさっき、なんでため息ついてたの？」

「あぁ、えっと明日から準備期間って話したでしょ？」

「あーコネシマさんと会えないからかぁ。」

「ちょっと！」

姉さんは恥ずかし気にこちらを睨むと、「まぁそうだけど。」と言い食卓に視線を向けた