SEVENTEENPROJECT#7 ページ39
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｢トユニヤー、あら？緊張してるの？珍しく放心状態じゃない、｣
ペットボトルを膝の真ん中で持ち静かにソファに座っている。いつもだったらメイクはこうだ、服はこうだと言いながらメンバーやメイクさんたちと会話を楽しんでいたのに今日は開演時からずっとこうだった。
『まぢでごめんなさい、オンニ。うちけっこうやばいかも。』
｢あんたも緊張するのね、唇乾きすぎよ。｣
ソファまでメイク担当のビビが近寄ると、唇に軽くメンソレータムを塗った。
『......リップ塗りながら水分とってきます。移動までには戻るから、』
｢あの子たちにも伝えとくわね〜｣
ちょうどボーカルチームが終わったのか会場からはお客さんの完成が響きわたる。最後の曲が始まるまで、スペシャルムービーが流れる手筈だ。
ビビは手を振り、彼女を見送ると戻ってきたボーカルチームのメイクを直し始める。
｢ねえ、ビビヌナ。トユン何だって？｣
普段あまり話さないジョシュアが、ビビに話しかける。
彼はデビュー前こそジョンハンにくっついて回っていたがいまや立派に独り立ちをしメンバーのことを気にかけるようになった。
それでも珍しい。彼は、普段彼女を気にかけるそぶりなんて見せなかったどころか、同い年なのに距離を置いていた。
｢あ、ああ。緊張してるみたい。さっきまでそんなこと無かったけど、珍しく新曲だからって足も若干震えてたかしら。あの子のメイク完成してるからいいけど、なんかちょっとトユンぽくないわ。ジョシュアもメイク終わってるし、もし良かったら見に行って貰えないかしら？｣
足が震えていた。その言葉にジョシュアはトユンと最後に話した時を思い出す。あれ以降、まともに話すことはなく、お互いに触れてこなかったことだった。
｢......そうだね、そうします。｣
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作者名：もく�� | 作成日時：2023年3月13日 22時
