朝日が昇る【SEVENTEEN+1】 (ページ29)

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『あー、きたんだねジャニーズ。』

SC｢ん？｣

『あれ、毎年日本の有名なアイドルたちの成人式の写真をとるの。ジャニーズたちに、日本の雑誌から新聞、テレビまでこぞってこの日のためにここに集まるんだから。』

JS｢アイドル...｣

『彼ら凄いんだよ、まだデビューしてないのにこんなにカメラがいっぱい。』

両手にいっぱい持っていた花束を徐に少し下へと下げるAの顔はカメラ集団を睨みつけていた。

『うちはデビューしてるアイドルなのにね。』

そうだ、俺たちはまだ日本デビューをしていない。デビューして色んな賞をとれて仕事がいっぱいあって浮かれすぎていた。一歩外に出ればこれが現実だった。

『次はうちらの番だよね？変装しないと歩けないくらいまで有名になってさ、日本デビューも果たそうよ！ね？そして、東京ドームや武道館をバーンって貸切ってバイブスブチアゲ！みたいな、』

『......なんて、どうかな。』

SC｢やろう。｣

JH｢約束。｣

JS｢Aの願い、叶えてあげるよ。｣

『うん、頑張ろう。』

この言葉に彼女は満足したのか、｢ジャニーズの写真撮りたい｣といって、矢継ぎ早に通話は終了した。しかし、俺たちはしばらく画面の前から動くことは出来ないでいた。
あの時のAの顔をもう二度とさせない。これはジュンやミンハオにもそうだ。ワールドワイドなアイドルになってやると、この時俺たちはそう誓った。

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2016年成人式