朝日が昇る【SEVENTEEN+1】 (ページ28)

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あんな格好では、正直別の国でアイドルやってても変なレッテルを貼られてしまう。俺たちはいいけど弟たちや事務所はともはや心配になるレベルだったのだ。

JS｢まあ、Aも当日は出来ないからと言ってたから、ほら大丈夫だとは思うんだけどさ、｣

JH｢やー、でもAならやりかねないね。｣

SC｢デビューしてやっとなのに、はあ、｣

すると、スンチョルの携帯画面が着信画面に切り替わり、独特の音が流れる。意を決した彼が緑ボタンを押すと、少しガヤガヤとした雑踏音が流れた。そして聞き馴染みのない言語がかすかに聞こえる。

『もしもーし、』

SC｢お、Aか？｣

『良かった、聞こえてるね？そしたらビデオに変える〜。』

彼女が言う通り画面が切り替わり、画面端に俺たちが映り、Aの晴れ姿が全面に映った。

前撮りで見せてもらった写真の彼女とは打って変わった姿だった。

普段抑えている女性らしさを解放し、美人と形容する以外に言葉が思いつかない。この子と同じ学校だったらどんなに嬉しいかさえまで思った。

『おーい、え？画面固まってる？ねー、ゆっきーこれ画面固まってんだけど、電波？』

SC｢いや、悪い悪い！前見せてもらった写真と全然違うから。｣

JS｢A、綺麗だね｣

綺麗と言われたAはすぐさま、周りに翻訳し自慢をし始める。さすが海外生まれ、サラッと褒めれるお前を俺は心底感心するよ。

JH｢そーいう格好似合うんだな、｣

『馬鹿にしたようにすぐ言うんだから、素直に可愛いって言ってくれますかー？』

JH｢へーへー、かわいいよ、｣

『まぢ？だろー？』

SC｢いやでも、本当に似合ってるよ。Aはやっぱり日本人だな。着物が良く似合う。いつもそうしてくれてたらいいのに、｣

『最後のは余計〜笑』

JS『弟たちには見せなくてよかったのー？あの子たち、絶対見たがるよ？』

JH｢あ、そういえばディノが日本語の手紙きたってお前のこと探してたぞ、ちゃんと言ってやればよかったのに。｣

そう言うと、驚いた顔をし、そっかと寂しそうに笑った。なんでそんな顔をと言いかけようとした矢先、カメラの奥の方で群がっている集団を見つける。そして徐々にその集団の声は大きくなり、俺たちに向けられるような声と似ていることがわかった。