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転んでできた擦り傷かもしれないとはじめに気づいた時に何も気に留めなかったのがいけなかったのかもしれない。




「おいユウ、…一体どうしたんだよ、それ」




俺は、ユウの身体中にできている傷を見てそう聞いた。




しかしユウは唇を噛み締めるだけで何も言わない。




俺がしつこく聞けば、やっと口を開いたかと思えば 一言。




「ごめんなさい」




とだけ言って、ユウは俺の前から逃げていった。




俺はただ唖然とすることしかできなかった。




次の日もユウの身体には傷が増えていた。




ユウは学校にこそ行くものの、俺に会った時は一言もしゃべらないし、俺の顔を見ようともしない。




一緒にいる時も、ずっと地面を見つめているだけだった。




(あいつ一体どうしちまったんだ……?)









そんな日が数日間続いたある日のことだった。




お腹がすき始めるお昼時、俺は河川敷を散歩していた。




今日は丁度バイトも無く、一日暇だった。




たまにはこんなふうにのんびりするのも悪くない、と思いながら歩いていると、ふとどこからか子供の騒ぐ声が聞こえてきた。

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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年12月6日 7時

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