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傷口からベストに血がにじみ出てくる。




僕は腹部に激痛を覚えた。




「ぁガっ」




「どうして!どうして!!どうして!!!」




イリアはそう叫びながら、僕の腹を何度も何度も何度も突き刺した。




「ィリア、やめ・・・て・・・おね、が」




「俺を捨てるの!?嫌だ!!そんなの嫌だ!!!」




僕は何も抵抗できなかった。




「兄さんのためならなんだってする!!だからいつもの優しい兄さんに戻ってよ!!!」




体が思うように動かない。




痛みとともに襲ってくるのは強烈な眠気。




僕の体はもう限界だった。




だんだんと薄れていく意識の中、僕は思う。




(これが……死)




どうしよう、このままじゃ僕は死ぬ。




イリアを止めることもできないまま……




皆との約束を果たせないまま……




嫌だ……死にたくない……まだ死ねない……




生きたいよ……




母さんに会いたいよ……




帰りたいよ……




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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年12月6日 7時

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