孤独な羊に⬛︎を添えて 4 (ページ25)

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僕は思いの丈を吐き出した。

僕の声だけが、洞窟の中に響いていく

するとイリアはやっと口を開いた。

「…どうして？」

「どうしてそんなこと言うの？」

「僕は兄さんのためを思って言ってるのに」

イリアは力強く僕の腕を掴んできた。

(痛い)

僕は思わず顔をしかめた。

イリアは僕の腕を放そうとはしなかった。

まるで自分の感情を僕にぶつけてくるように。

そしてイリアは大きな声で言う。

さっきまでとは違う、明らかな殺意を込めて……

「僕の事嫌いになっちゃった…？…いや、そんなことないか。だって今までも僕のお願いたくさん聞いてくれたもんね」

「それとこれとでは話が違う！！僕が言いたいのは、今のイリアが言っていることが全部イリアの独りよがりだってことだよ！！」

僕はイリアの手を振り払った。

「……」

イリアは俯き、その場に立ち尽くす。