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「アナタガ目ヲ覚マス前ニ全テ終ワラセテオクンダッタ」
「ソウスレバ二度ト苦シマナクテ済ムトイウノニ」
(どう、して……)
どうしてそんなことを言うんだ？ 僕が何かしたって言いたいのか？
それに「二度と苦しまなくて済む」？
なんでヒトツメさんが僕が苦しんでいたことを知っているんだ？
「どうして…そのことを…」
「ソノクライ知ッテマスヨ…ダッテ」
ヒトツメさんの姿が掠れていき、その奥に何か別の影が現れた。
それは霧が晴れるように段々鮮明になっていく。
僕は思わず目を見開いてしまった。
「僕は兄さんの弟だからね」
「…イリア…？」
そこにいたのは、ずっと探していた弟のイリアだった。
幻覚じゃない。
自分の目の前で微笑んでいるのは正真正銘本物のイリア。
僕の双子の弟。
ユウはますます混乱する。
(イリアは、最初から僕のそばに居たってこと……？)
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作者名：あまちゃん | 作成日時：2023年12月6日 7時
