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「……アナタナライズレココニ来ルト思ッテイマシタ」
ヒトツメさんは相も変わらぬ無機質な声で呟く。
その反応に僕はますます理解が追いつかなかった。
(ヒトツメさん……？)
自分が勝手に出て行ってしまったことを怒っているのだろうか？
「…ご、ごめんなさい」
「何ヲデス？」
「…ヒトツメさんの言う事聞かずに出てっちゃって…」
「…分カッテマシタヨ」
「…え？」
予想外の返答だった。
「ワタシガドンナニアナタヲ引キ止メヨウトモ、アナタハ前ニ進ンデイッテシマウコト」
「…」
ヒトツメさんからは怒りの感情は感じられない。
「……ヒトツメさん、見ず知らずの僕を助けてくれてありがとう。ヒトツメさんがいなかったら、今僕はここにいなかったかもしれない」
「……」
僕のその答えに、ヒトツメさんの動きがピタリと止まる。
(……？)
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作者名：あまちゃん | 作成日時：2023年12月6日 7時
