孤独な羊に⬛︎を添えて 4 (ページ14)

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この先北の洞窟

死者はむやみやたらに近づかないこと

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生者しか通れない結界が張っているだけある。

身体が押しつぶされそうなくらいに上から圧力をかけられているようだ。

「…ランスお兄ちゃん、ここからは僕一人で大丈夫だよ」

「ここまで着いてきてくれてありがとう」

……そうか

ここでユウとはお別れか。

「そうか、…行ってこい」

俺はユウの背中をトンッと軽く押す。

ユウは俺に微笑んだ後、俺の前を歩いていく。

…が、しかし、数歩進んだところでユウは立ち止まってしまった。

なんだ？どうしちまったんだ？

俺が不安げにユウを見ていると、ユウはこちらに振り向いた途端俺に向かって走ってきた。

そしてそのまま俺の腕の中にダイブする。

「うおっ！？」

あともう少し遅かったらたぶん俺はそのまま後ろに転んでいただろう。

ユウは俺の胸に顔をうずめてからすぐに顔を上げ、俺を見た。

「...ずっと、傍にいれなくてごめんなさい。ランスお兄ちゃんと、ずっと一緒って、約束したのに......嘘吐きでごめんなさい、お兄ちゃんを助けられなくてごめんなさい、一緒にいてあげられなくてごめんなさいっ……ごめん、なさい」