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心の中で舌打ちした時だった。




「あなた、ランス君ですよね?」




…は?




なんで、俺の名前…




そう思った直後、あたりの空気を切り割くような銃声が聞こえたと共に胸部に激痛が走った。




「……え?」




一瞬の出来事だった。




俺は何が起こったのか分からず、その場に倒れ込んだ。




恐る恐る腹部に手を触れると、生暖かい温度とともに赤い液体が手にべっとりと付いた。




...心臓



心臓の真横を撃たれた。




その直後、銃声の聞こえた方向から「大丈夫ですか?」と若い男の声がして誰かが近づいてくるのが分かった。




(誰だよ……)




朦朧とする意識の中、目だけは開けておくために瞼を必死に開けると、そこには先程話しかけてきた刑事の姿があった。




俺は刑事が銃口を俺に向けていたことに気が付いた。




先程俺を撃ったのは、この刑事だったのだ。




「おいっ……なんっで……」




口から血が出てくると同時に声が出しづらくなってきたことに気が付く。




(くそ……)




なんでこんなことになってんだ……?




俺何かしたかよ。

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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年12月6日 7時

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