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するとカーテンの陰から大量のぬいぐるみが飛び出してきた。
「な、なんなの……?」
ユウは驚いて声を上げる。
するとコラットは楽しそうに笑った。
「皆さん!ご注目ー!」
コラットがそう言うとぬいぐるみたちは一斉に動きを止め、ランスたちの方に顔を向けた。
そして一斉に喋り出す。
「うわっ!」
ユウは思わず耳を塞いだ。
しかしその声はユウの頭に直接響いてくるため、手で塞いでも意味はない。
ランスはなんとか耐えていたものの、額には脂汗がにじみ出ている。
「うるっせぇな……」
「うふふ!凄いだろう!なんせこの子たちはみーんなぬいぐるみだからねぇ!」
コラットは心底楽しそうに笑い出した。
(なんで……声が直接頭の中に響くの……?)
ユウがそんなことを考えていると、マトヴェイ・コラットは「皆さんお静かに!」と言った。
するとぬいぐるみたちは一斉に口をつぐみ、マトヴェイ・コラットの方に向き直る。
「うふふ!ご清聴ありがとう!」
コラットは二人の方に向かって満足そうに笑うと、語り始めた。
「さてさて、みなさんお待ちかね!楽しいショーの始まりです!!」
「お、おい!ヒントを教えてくれるんじゃなかったのかよ!」
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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年11月20日 6時