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俺はすぐに起き上がり、部屋から飛び出した。




後ろからイリアが何かを叫んでいるのが聞こえたが気にしないことにした。




一刻も早くここから逃げなくてはいけないと思ったからだ。




(早く……早く離れよう……)




ランスは家の扉に手をかけ、思いっきり押し開いた。




「うわっ、ラ、ランスお兄ちゃん!?」




扉を開けるとそこにはユウが驚いた顔をして立っていた。




今まさに学校から帰ってきたばかりなのだろう。




(良かった、ユウだ)




俺は安心して膝から崩れ落ちた。




「どうしたの?顔が真っ青だけど…」




ユウが心配そうに顔を覗き込んでくる。




「ユ、ウ、大丈夫、大丈夫だ」




俺は息を整えながら何とか返事をした。




すると、俺の後ろからイリアが姿を現した。




「わっ、大丈夫?急に飛び出してっちゃったからびっくりしちゃった」




そう言って笑うイリアはいつものイリアで、先ほどの狂ったイリアの面影はなかった。




「イリア、ランスと何かあったの?」




ユウがそう尋ねると、イリアはにこやかに言った。




「ちょっとしたサプライズをしようとしたんだけど、驚かせ過ぎちゃったみたい」

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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年11月20日 6時

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