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自分の声を遮るように、二階で何かがつぶれる音がした。




(イリアが何かを落としちまったのか……?)




一体二階で何が起こっているのか。




(少し様子を見に行くか……)




「お邪魔します」とランスは家に上がる。




そして長い階段を上り、二階に上がると、奥の部屋で声がした。




そこはイリアの部屋だった。




「なんだ、いるじゃないか」




俺は少し開いているドアをノックして部屋に入る。




次の瞬間、目に飛び込んできたのは視界一面に広がる花びらと、




部屋の真ん中で花から花びらをむしり取るイリアの姿だった。




部屋は大量の赤い花びらで埋め尽くされ、一面真っ赤だ。




しかしイリアはそれに構うことなく黙々と花をちぎっている。




(な……なんだこれ……?)




ランスはあまりの光景に言葉を失う。




そんなランスを他所に、イリアは満足そうに笑って呟いた。




その言葉を聞いてランスは思わず息が止まるかと思った。




(お前……今なんて言った?)

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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年11月20日 6時

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