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Cとその取り巻きはカイリが弱っているのを確信し、殴る、蹴る等の暴行をカイリに繰り返していた。




主は泣きながらカイリの名前を呼んでいる。




(主が呼んでいる……行かなくては……)




しかし、Cとその取り巻きは一向にカイリから離れようとしない。




それどころかますます力を込めて殴り、蹴りをいれてくるのだ。




自分の身体から骨の折れる音がし、あまりの痛みに意識が飛びかける。




(痛い、苦しい、憎い、人間どもが憎い、殺してやる、殺してやる)




カイリは霞んでいく視界の中でそう思った。





「━━━━━━━━━━カイリッ!!」








カイリはハッとしたようにユウを見た。




そして、呟く。




「……主」




(目の前にいる人間…それは…私が、守りたかった主)




カイリは自分の中に何かが戻ってきたような気がした。




(そうだ、私は……主の幸せを願っていた)




(主が幸せであれば、私も幸せだった)




それはずっと忘れていた思い。




(そうだ……私の主はこの人間だ)




カイリの目から涙が流れ出す。




(何故こんなにも大切なことを忘れていたのだろう……)




「……主…会いたかった、です」




「!カイリ……!」




カイリの目に光が宿る。




ユウは涙を流しながらカイリに抱きついた。




「そんな、私には主に触れられる権利などございません…!主に傷を負わせてしまった自分など…」




「カイリは悪くないよ。…大丈夫、大丈夫だから…」




(…温かい……)

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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年11月20日 6時

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