孤独な羊にIを添えて 3 (ページ30)

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カイリはもう一度Cに飛び掛かろうとしたが、取り巻きに囲まれてしまい身動きが取れなかった。

足の隙間から主の焦っている顔が見える。

……守らなくては。

主を、大切な主を守らなくては。

しかし、そんな思いとは裏腹にカイリの体はCに踏み付けられる。

内臓が圧迫され、肺に空気が入らなくなる。

必死に酸素を取り込もうとすると、今度は右から拳が飛んできた。

それは自分の頭に触れ、直後激痛が走る。

カイリはCの取り巻きを振り払い、もう一度主の方へ駆け出そうとした。

しかし、今度は左から蹴りを入れられ、再び地面に叩きつけられる。

じんわりと血の味が口の中に広がる。

(……痛い、憎い、主に怪我を負わせた人間どもが憎くてたまらない……！！)

カイリは怒りに身を震わせながらCに向かって吠える。

「おいコイツ、まだ吠えてやがるぜ、やっぱり飼い主もしぶといからなのかもな、なぁユウ？」

「ご主人様助けてー！ってなw」

「「「ギャハハハハハ」」」