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些細なことかもしれないが、私は主といる時が一番幸せだった。
こんな幸せがいつまでも続けばいい。
カイリは顔を上げる。
(主…)
主はカイリに向かって微笑んだかと思うと、
ゴッッッ
突然金属で殴られたような鈍い音が鳴った。
ゆっくりと花びらのように散っていく血。
それは主の血だと気づくまで時間はかからなかった。
(!……何故、主が血を流している……?)
カイリは状況が理解できずにその場に立ち尽くす。
(誰が主を殴った?誰に主は傷つけられた?)
頭が真っ白になる。
ふと、自分の頭上が暗くなった。
主の後ろに誰かいる。
それも一人じゃない。五人はいる。
五人は気味の悪い笑みを浮かべながらこちらを見ている。
(憎い、憎い、人間どもが憎い……!!)
主はうめき声を上げながら痛みに悶えている。
カイリは主を殴った青年…Cに向かって飛び掛かった。
しかし、Cの仲間達に阻止されてしまい、また吹き飛ばされてしまった。
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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年11月20日 6時